…ダメだ。理解できん。この非合理的ふるまいを解読するためにはマニュアルが必要だ…
「育児に関する本や論文ですね。少々お待ちを。」
「ありったけください。」
「子育ての基本は信頼感です。叱るより受け止めよう。子どもと同じ目線で。子どもは自分の気持ちをうまく言葉にできません、察してあげましょう。尋問してはダメなのか…将来のために自尊心を育てよう。」
…世の親たちは、こんな高難度ミッションをこなしているのか…
『SPY×FAMILY』ロイドの脳内言葉と言葉です。
子どもに勉強を教える事は、大変です。
何故なら、多くの子どもは、勉強等したくないからです。
「さあ机に座ろう。」「本を読みましょうね。」等と少しでも勉強の雰囲気を感じさせると、子どもはそれまで機嫌が良かったのにも関わらず、途端に不機嫌となります。
子どもに、勉強を教える事は、とても難しい事です。
では、どうしたら良いのでしょうか?
その方法とは、ニコニコして笑いを交えながら勉強を教える事です。
大抵の親は、子どもが勉強を理解出来ないと、イライラしたり、不機嫌になったり、怒ってしまいます。
その為、子どもも理不尽に怒られているように感じて、勉強が好きになれません。
子どもが多少勉強がわからなくても、とにかく親がニコニコし、子どもを笑わせ、楽しませる事が大切です。
これを心掛けるだけでも、子どもは「勉強って、結構面白いんだな。」と感じる事が出来ます。
ペンシルベニア大学において、勉強の遅れがある小学生を対象に、先生が笑いながら教えるというやり方に取り組んで貰った実験があります。
すると、落ち着いて机に座っているという行動が、1,3%から8,6%にアップしました。
落ち着きがなく、すぐに走り回ってしまう子どもでも、勉強に笑いや楽しみを感じる事が出来れば、机に座っている事が出来るようになるのです。
さらに、もう1つのコツは抱きしめてあげる事です。
あまり知られていませんが、子どもにとって身体的な触れ合いは、かなりの御褒美となります。
抱きしめられるのに抵抗を感じるようになるのは、思春期からなので、それまでの子どもは抱きしめられる事が大好きです。
抱きしめられながら、勉強を教えて貰うと、勉強も好きになります。
ペンシルベニア大学では、先生が抱きしめながら教えるというグループも設定しました。
こちらのグループでは、落ち着いて座っている行動が、0,2%から19,8%へ大きくアップしました。
親や教師が笑顔で「よく出来た。」等と言いながら、頭をなでたり、抱きしめてあげたりすると、子どもは嬉しいものです。
すると、子どもは「もっと勉強しよう。」という気持ちになります。
これは、相手が大人であっても通じます。
日本においては、身体的な触れ合いには抵抗がある人が多いかもしれませんが、笑顔で接する、つまり上機嫌でいる事は社会人のマナーであると私は考えています。
上機嫌でいる人が増える事で、日本人の生産性も上がるのではないかと考えています。