人間は、その答えではなく、問う内容によって判断せよ

 

 「飽くことなく繰り返されたこの男の戦いは、9年前に唐突に幕を閉じた。北の魔術師、アインツベルンとの邂逅。ーつまり、その時、彼は答えを得たのだ。ならば、問わねばなるまい。何を求めて戦い、その果てに何を得たのかをー。」

 『Fate/Zero』言峰綺礼の言葉です。

 

 

 …関ケ原合戦跡・佐和山城跡・安土城跡…

 新幹線で東京から大阪に向かう中、歴史の物語の一端を担った舞台を、横目にする事は楽しみの1つです。

 

 軍の配置は西軍有利にも関わらず、わずか3時間程で東軍の勝利となった理由は、何だろうか?

 三成は、人と物資を戦場に運び配置する事に掛けては秀でていたが、その後の戦となると秀でていないにも関わらず、どこに勝機を見出していたのだろうか?

 信長が最高の贅を尽くした安土城が、6年で消えてしまった背景にあるものは、何だろうか?

 

 私が、旅が好きな理由は、旅をする度に、日常では浮かばない、問いが浮かぶ為です。

 若しかしたら、新たな問いを求める為に、旅に出るのかもしれません。

 

 

 キャロル・ドゥエックが864人の男女を集め、全員に「普段から、どれだけ自問しながら生きているか?」を訪ねた調査があります。

 たとえば、何か問題に直面した時に「自分に出来る事は何か?」「もっと上手くやるには、どうしたらいいか?」と自問する等、日々の生活で意識的に自問自答をしているかを調べました。

 

 その結果、問いのメリットは、人生の様々な場面で認められました。

 日頃から自問を繰り返す人程、学校の成績が良く、健康的であり、貯金の額も多かったのです。

 

 そして、注目すべきは、これらの結果が、参加者が考えた答えの量や質とは、因果関係が認められなかった事です。

 あなたが立てた問いに対して、正しい答えを出せるかどうかは重要ではありません。

 目の前の出来事に対して、問いを立てるだけで、頭が良くなり、健康にもなり、貯金の額も増えるのです。

 

 

 大切なのは、答えではなく、問いです。

 さあ、今日も、世界に問い掛けていきましょう。