人が生きていく限り、いじめはなくなりません。
もちろん、いじめはいけない行為ではありますが、この事実を受け止めることが大切です。
そして、いじめの原因を、加害者、被害者という構図だけではなく、科学的に見つめることが必要であると考えています。
人類史から、いじめを考えていきましょう。
人は、集団の中で協力関係を築き、進化してきました。
人以外の動物で、これ程他者や社会と協力関係を築くことが出来る動物はいません。
たとえば、見ず知らずの人ばかりが、スポーツ観戦の為に数万人が集まっても、人の場合暴動等にはなりません。これが、人に次ぐ程の知能を持つと言われるチンパンジーならどうでしょうか。間違いなく、暴動になります。
このように、人は他者と協力関係を築き、そこで社会を構成しています。
裏返せば、協力しない奴がいると、生存率が落ちるのです。
チンパンジーは多い場合150匹の群れを作ります。その中では、働き者もいれば、怠け者もいます。
しかし、働き者も怠け者も、同じだけの食料にありつけることが出来ます。多少の諍いこそありますが、人のようないじめは存在しません。
森の中で暮らすことが出来、身体能力が高いチンパンジーは、このような関係性でも、生存率が低下することはありません。
これに対し、草原に出た私達の祖先は、身を隠す木もなく、身体能力も低い存在でした。
その為、他者との協力関係を強固にすることで、生き残ってきました。
肉食動物が襲ってきた時に、1人が石を投げても脅威にはなりませんが、30人で石を投げれば脅威になります。
このような時に、協力しない人を群れにおいておくと、群れの生存率は低下します。
その為、私達の祖先は、そのような人物を群れから追い出したり、拒絶することで、生き残ってきました。
このように、いじめは、人類の生存競争の為の戦略でした。
もちろん、いじめには複数の要因が重なり、人類史が全てではありませんが、その原因を科学的に知ることが必要であると考えます。
科学とは、再現性のあることを指します。
再現性のあることを学ぶことが、その問題に向かう一歩目であると考えます。