「あーー明日も仕事だーっ!!!」
「やめなさいよ。子供たちの前で、そんな‥。」
「だって、今が楽しすぎて‥。」
「斉藤ちゃん、今月頑張らないとなんでしょ?」
「何かあるんですか?」
「あはは‥いやーそれがね‥推しのライブツアーのグッズ代を、稼がないといけなくて‥。」
『薫る花は凛と咲く』斎藤と杏子・薫子の会話です。
♦好きな事を仕事にする人程、長続きしない
オックスフォード大学が行った研究では「好きな事を仕事にした程、長続きしない」という結論が出ています。
①好きを仕事派:この仕事が大好きと感じながら、仕事に取り組むタイプ
②情熱派:この仕事で社会に貢献すると感じながら、仕事に取り組むタイプ
③割り切り派:仕事は仕事と割り切って、仕事に取り組むタイプ
研究チームは、被験者の働きぶりを基に、3つのグループに分類しました。
その後、全員のスキルと仕事の継続率等を、追跡調査していきました。
①~③の、どのグループが、最も優秀であったと思いますか?
結果は、③割り切り派が、最も優秀でした。
「いつもはガマンしてたんだけど、今回のツアーグッズが全部可愛いすぎて‥!!」
「通販でもいいかなって思ったなんだけど、でもやっぱ現地で買いたいじゃない!!物販の空気感も大好きなの!!」
「しょーもないですか!?この理由!!杏子さん!!」
「いや何も言ってないわよ。」
「見てみなよ。あの子たちの、ぽかんとした顔を。」
「もっとかっこいいこと言えばよかったのに、斉藤ちゃん。」
「え!!私ですか!?」
「あの‥それだけっすか?」
「?うん!それだけ!仕事続ける理由なんて、それくらいのものじゃない?」
『薫る花は凛と咲く』の会話です。
一見すると、仕事が好きであったり、仕事に情熱を持っている方が、良さそうに感じます。
しかし、実際に仕事は仕事と割り切っている人達の方が、スキルの上達が速く、仕事をすぐに辞めない傾向があったのです。
仮に好きな仕事に就けたとしても、最初のうちは、喜びを感じられるかもしれません。
ただ、現実は、そんなに甘くありません。
どんなに好きな仕事でも、顧客のクレームや職場の人間関係・サービス残業のような面倒な事は、必ず生じます。
★本当は、この仕事が好きではないのかもしれない
☆本当は、この仕事に向いていないのかもしれない
好きな事を仕事にした人程、上記のように感じ、心の状態が大きく上下するようになります。
その結果、スキルは身に付かず、仕事も長続きしない事になってしまうのです。
「上手く続けていくための方法って話でしょ?推し‥が理由でも、全然いいじゃない。」
「やっぱり前提として仕事って、お金を稼いで生活するためのものだし。もちろん、理想があるのは素敵なことだけど、その気持ちだけで走れない時も、たくさんあるから。ごめんね‥若者の前で、こんな現実的な話‥。」
「いやいや!オレも進路とか全然分かんねーし‥。」
「お話聞けて、嬉しいです。勉強になります。」
『薫る花は凛と咲く』杏子の言葉と、宇佐美と薫子の言葉です。
♦情熱は外にあるものではなく、自分の中にあるもの
「好きな事を仕事に」と並んで、よく聞くのが「情熱を持てる仕事を見つけない」です。
しかし、これもまた客観的なデータとは、相容れないアドバイスです。
情熱とは、自分の外にあるものではなく、自分の中にあるものだからです。
そして、自分の中にある情熱は、自分で育てていかなかればなりません。
☆今の仕事を天職と感じているか?
★仕事に投入している努力の量
☆どれだけワクワクしながら、仕事をしているか?
ロイファナ大学が、多数の起業家に上記のようなアンケートを送り、その結果を分析したという研究があります。
分析の結果出た結論は、下記の通りです。
☆今の仕事に対する情熱の量は、前の週に注いだ努力の量に比例していた
★過去に注いだ努力の量が多くなる程、現時点での情熱の量も増加していた
被験者の中で、最初から自分の仕事を天職であると感じていた人は、殆どいませんでした。
最初は、何となく始めた仕事であったのが、その仕事に努力を注ぎ込むうちに、情熱が高まっていったのです。
これは、仕事以外の事にも通じます。
★高価なグッズをコレクションしていたら、グッズにお金を使った分だけ愛着が増す
☆勉強を続け、出来るようになる事で、勉強が楽しくなる
★ボールを蹴っていたら、サッカーをやる事が習慣となり、上手くなる事で楽しくなる
「情熱を持てる仕事」とは、この世のどこかで、あなたを待っているわけではありません。
その仕事に情熱を持てるかどうかは、あなたが、人生で注いだリソースの量に比例するのです。
「関も最近まで、悩んでたよね。」
「え!?まぁ‥オレ、この中で一番下っ端の新人なんですけど、仕事をする理由って高尚なものじゃないといけないんじゃないかなって、ずっと思っちゃって‥。」
「自分の理想に、自分が追いつけなくて、落ち込んだ時もあったんだけど、そういう時に、いい意味で肩の力を抜くことも、仕事を続けていくために必要だって、先輩たちに教わって‥。」
「オレは‥やりたいことを仕事に出来てるけど、楽しめる理由を別に作ることも、上手く続けていくための方法の一つだって、それからは落ち込んだ時、仕事頑張って舞えりに美味いもん食うぞーって思って、その日その日を乗り越えるようにしてます。」
『薫る花は凛と咲く』関の言葉です。