「ごめん。ずっと憎んでた‥怖かったし、君のせいだと思ってた。君は、こんなに辛かったのにな‥。」
「‥‥遊びたいんだ‥一緒に‥。」
「オッケーヘウィゴー!!ガンガンあそんじゃおうぜえ!!なにしてあそぶ~ふぉー!!一生分でも足りないくらいさ。いくらでも付き合っちゃうよ。」
「言ったな。」
『ダンダダン』ジジと邪視の会話です。
♦「傾聴力」を発揮する
では「傾聴力」に優れた「内向型」が、さらに「傾聴力」を発揮する為には、どうしたらいいでしょうか?
あなたも、日常生活の中で、他人の大事な話を聞く機会があるでしょう。
☆会社の人間関係の悩み
★退職・転職の相談
☆子どもの進学先の相談
そこまで深刻でなくとも、ちょっとした愚痴を聞く機会は、毎日のようにあります。
そのような時、ただ「聞く」のではなく「聴く」事が出来るでしょうか?
聴き方に正解はありませんが「傾聴力」を発揮するのに有名なテクニックとして「ロジャーズの3原則」があります。
①自己一致
②共感的理解
③無条件の肯定的配慮
①自己一致は、相手とあなたが見ているものを、一致させる事です。
相手が話をする中で、自分が理解出来ていない事が何かを確認し、それを埋めていきます。
理解出来ない部分は、そのまま聞き返したり、相手のフレーズを繰り返したりします。
これにより、相手の真意を確認していきます。
②共感的理解は、あなたが、相手の立場に立ち、共感を示す事です。
相手の立場になって聞く事で、あなたと相手との間に「思った事を素直に話していい」という雰囲気を作る事が出来ます。
同じ視点に立つ事で、信頼関係も、強調する事が出来ます。
③無条件の肯定的配慮は、自分の善悪や好き嫌いの感情に関係なく、相手の言葉を、1度全て承認する事です。
肯定的な関心を持ちながら、相手の話を聴くのです。
どのような状況においても、相手を支持する姿勢を見せていきます。
相手が安心して、話せる空間を作るのです。
「ロジャーズの3原則」の根底には「人間には、成長に向かっていく為の資源や回復する為の能力が潜在的に備わっているから、その人がどうしたいか、どうありたいかは、その人自身が1番知っている」という世界観があります。
その為、あなたが、相談を受けた時には、あなたの経験や知識等を伝えるのではなく、相手を尊重し、その人自身が自ら選択が出来るようにサポートをする事が、大切になります。
「やめろお。消さないで!!邪視を殺さないで!!」
「一緒にあそぶって、約束したんだよ‥!!こいつは、誰かと遊びたかっただけなんだ‥!!」
「ずっと閉じ込められて、それでもいつか、誰かと遊ぶ日を夢見て、踊りを練習して、それなのに、やっと出てこれたと思ったら、また殺されるのかよ!!」
「そんなのかわいそうじゃんかよ!!オレ、めっちゃガンバって、水使わないように気をつけます!!だから、こいつを、邪視を殺さないでください!!お願いします!!お願いします!!」
『ダンダダン』ジジの言葉です。
♦人に親切にしときゃあ‥‥てめェにいい事があるって言うだろ
「傾聴」を大切にするのは、相手の為だけではありません。
「傾聴」を大切にするのは、あなた自身の為でもあります。
「情けは、人の為ならず」
人に対して情けをかけておけば、巡り巡って、自分に良い報いが返ってくるという意味です。
「内向的」な人は「自分の心の機構や構造」に興味があります。
「傾聴」を通じて「他人の心の内面」を見て、相手の思考の道筋や意識の流れ・気持ちの変化を知る事は、自分自身の理解を深める事に繋がります。
「傾聴」は「内向的」な人にとって、自分自身の事をより深く理解する為の、絶好の機会となります。
ただ「傾聴」は思いの外、難しいものです。
☆相手の話を聴くよりも、相手の挙動に意識が向いてしまう
★相手の話の中で、自分の気になる所ばかり、耳を傾けてしまう
☆相手の話を聴きながらも、自分が次何を話すかばかり考えてしまう
多くの人は、相手の話を聴くよりも、上記の事に、意識が向いています。
「やめたやめた。」
「え!?」
「お祓いは、無しだ。邪視も、うちの家族にするわ。」
「はあ!?」「か。」「え!?なに!?なんて言ったの!?」
「婆ちゃん、いいの!?」
「ジジが、ああ言ってんだ。仕方無ぇだろ。ワシは、好きだね。ジジのああいう心意気がよ。」
「じゃあなに?私達ずっとこいつの面倒見なきゃいけないの?絶対いやなんだけど。私達の貴重な時間を、こいつのわがままで潰されたくないわ!」
「なら、ジブンが、邪視を抑えられるようになります。ジブンが強くなって、邪視を抑えられるようになれば、別に変身しても問題ないですよね。」
「そんなこと‥高倉君が、わざわざしてあげること!?うかうか寝てもいられないんだよ?命の危険だって‥!!」
「友達なんで‥。」
「じゃあ、ウチも強くなろー二人の方が楽っしょ!」
「ちょっと!!私だって、強くなるわよ!!あんたをブッ飛ばすためにね!!」
『ダンダダン』邪視を家族とする事に決めた一連のやり取りです。
「傾聴」は、人と向かい合いながら、単に、話を聞く事が目的ではありません。
相手の気持ちを聞き取り、言葉のやり取りの中で、その気持ちに至った問題の本質に応える事が、目的です。
この行為の中で、人間の本質に近づき、自分自身の理解も深める事が出来ます。
情けは人の為ならずこそが「傾聴」の本質です。