「冗談。でも、高専と方針が合わないのは本当。ここの人達がやってるのは、対症療法。私は、原因療法がしたいの。」
「原因療法?」
「呪霊を狩るんじゃなくて、呪霊の生まれない世界を作ろうよってこと。」
「少し授業をしようか。そもそも呪霊とは何かな?」
「人間から漏出した呪力が澱(おり)のように積み重なり、形を成したモノです。」
「その通り(エクセレント)。すると、呪霊の生まれない世界の作り方は、2つ。①全人類から呪力をなくす②全人類に呪力のコントロールを可能にさせる。」
「①はね、結構イイ線いくと思ったんだ。モデルケースもいたしね。」
「モデルケース?」
「君もよく知っている人さ。禪院甚爾。天与呪縛によって、呪力が一般人並になるケースは、いくつか見てきたけど、呪力が完全に0なのは、世界中探しても、彼1人だった。」
『呪術廻戦』九十九と夏油の会話です。
♦ウイルスは生物なのか、非生物なのか?
ウイルスは、生物でしょうか?
それとも、生物ではないのでしょうか?
ウイルスは、現在の生物の定義にあてはまらない究極の生命体です。
①細胞の構造を持つ
②遺伝情報を持ち、自己増殖する
③物質を代謝する
④恒常性を保つ
⑤環境や刺激に反応する
⑥進化する
生物には、上記のような特徴があります。
このうちウイルスにあてはまるのは、②遺伝情報を持ち、増殖する⑥進化するの2つのみです。
ウイルスは、タンパク質の殻の内部に遺伝情報を包含した構造を持ちます。
最近のように自身で増える事は出来ず、生物の細胞の内部に侵入し、宿主細胞に備わった様々な機能を乗っ取る事で増えていきます。
ウイルスは、細胞外にいる時は単なる物質でしかありませんが、借り物である細胞内に侵入すると、活動を開始し、生物のように振る舞います。
生物とも、非生物とも表現出来ないウイルス。
私達人を含む地球の生命体は、ウイルスという不思議な構造体から大きな影響を受ける事で、現在に至っている事がわかっています。
「知ってる?術師からは、呪霊は生まれないんだよ。」
「!?」
「勿論、術師本人が、死後呪いに転ずるのを除いてね。」
「術師は、呪力の漏出が、非術死に比べ極端に少ない。術式行使による呪力の消費量や容量(キャパ)の差もあるけど、一番は流れだね。術師の呪力は、本人の中をよく廻る。」
「大雑把に言ってしまうと、全人類が術師になれば、呪いは生まれない。」
『呪術廻戦』九十九と夏油の会話です。
♦ウイルスは、繰り返し、変化をしながら、生き残っている
ノロウイルスは、小腸粘膜の細胞に感染し、嘔吐・下痢などの胃腸炎を引き起こすウイルスです。
感染源は、ウイルスに汚染された生牡蠣等の二枚貝が主であり、感染者の嘔吐物や下痢便を介した飛沫核感染・感染者が触れたドアノブ等を介した接触感染でも広がります。
★O型が感染しやすい
☆B型は感染しにくい
ノロウイルスの感染率は、O型の人で多く、B型の人で少ない事がわかっています。
血液型占いに科学的根拠はありませんが、感染の可能性の高さには科学的根拠があります。
また、ノロウイルスは、アルコール消毒が効きません。
ノロウイルスは、アルコールでは、死滅しないのです。
アルコールは、脂質二重膜からなるエンベロープを溶かす事で、ウイルスを死滅させます。
しかし、ノロウイルスは、エンベロープを持っていません。
ノロウイルスを死滅させるには、漂白剤として知られる次亜塩素酸ナトリウムを希釈して使うか、85℃で1分以上加熱するのが、効果的です。
何故、毎年インフルエンザウイルスが流行するのだろう?
私は、ずっと疑問でした。
私は、小学6年生の時にインフルエンザに罹患しましたが、現在においても、インフルエンザの流行は続いています。
インフルエンザウイルスは、毎年のように、変異しています。
宿主に感染し、遺伝子変異を繰り返しながら、インフルエンザウイルスは、生き延びています。
これにより、人は、毎年異なるインフルエンザウイルスに接する事になっているのです。
その為、過去にインフルエンザウイルスに感染していたとしても、その免疫は、役に立ちません。
私達が、繰り返しインフルエンザに罹ったり、毎年のように局所的な流行が繰り返されたり、時にパンデミックが起きたりするのは、このような理由からです。
ウイルスが流行するという事は、そのウイルスが生き残っているという事なのです。
インフルエンザワクチンを接種している人も、多いのではないでしょうか?
では、その的中率は、どの位でしょうか?
WHOは、毎年、流行予測に基づいて、A型2タイプ・B型2タイプのウイルスを決定します。
★予測が外れ、別タイプが流行した時の的中率は、極めて低い
☆予測が的中しても、予防効果は、50~60%
いかがでしょうか?
インフルエンザワクチンを接種しても、あまり意味がないと感じたのは、私だけではないはずです。
ただ、重症化を防ぐ効果はあるそうです。
繰り返し変化をしながら生きて残っていく。
ウイルスからも、学ぶべき所があります。