呪術廻戦の原点ー愛と呪いの物語ー

 「人は食物連鎖の頂点に立ち、更に高位の存在を夢想し神と呼んだ。おかしいと思わないか?夢想せずとも、我々呪術師がいるというのに。結局非呪術師(さるども)は、自分より秀でた存在から目を背けたいだけなのさ。」

 「私が望むのは啓蒙ではない。選民だよ。数が多いというだけで、強者が弱者に埋もれ、虐げられたこともある。そういう猿共の厚顔ぶりが、吐き気を催すほど不快だと私は言っているんだ。問答は終わりかい?」

 

 「分かんないよ。高専以外の呪術師のことなんか知らないし。お前が正しいかどうかなんて、僕には分かんない。でも僕が皆の友達でいるために、僕が、僕を生きてていいって思えるように。オマエは殺さなきゃいけないんだ。」

 

 「自己中心的だね。だが自己肯定か。生きていく上で、これ以上に大事なこともないだろう。」

 『劇場版呪術廻戦0』夏油と乙骨の言葉です。

 

 自己肯定感とは、自分自身を肯定する感覚の事を言います。

 勘違いされる事が多いですが、ポジティブである事とは異なります。

 現状のあなたに、あなた自身がOKと言える事を、自己肯定感が高いと表現します。

 

 自己肯定感が高ければ、自信を持って生きる事が出来、決断力や活力等、あらゆる能力が身に付き、人生を主体的に生きる事が出来ます。

 これに対し、自己肯定感が低いと、常に不安や苛立ちが付き纏い、やる気も低下し、人生を主体的に生きる事は困難となります。

 

 自己肯定感は、その日の状況や状態等に応じ多少変化しますが、実は人によって自己肯定感の総量が決まっているのではないかというのが最新の科学の仮設です。

 つまり、自己肯定感の総量が高い人もいれば、低い人もいるという事です。

 では、自己肯定感の総量はいつ頃決まるのでしょうか?

 

 答えは、子どもの時、特に乳児から幼少期にかけての時期に、自己肯定感の総量は決定していきます。

 世の中において、最も自己肯定感を高くもっているのは、赤ちゃんです。

 どのような状況でも自身の思うがままに泣き、立ち歩きを覚える時等も、何度倒れても転んでも挫ける事なく、何度でも挑戦します。

 その様子からは、自分は何でも出来る事を微塵も疑っていない事が想像出来ます。

 大人が忘れてしまっている冒険心や好奇心も旺盛で、様々な物を触ったり、口に入れたりして、自らの世界をどんどん拡げていきます。

 

 現在劇場公開されている『劇場版呪術廻戦0』のテーマの1つが、自己肯定感です。

 自己肯定感が低いままであると、私達は、何も行動する事が出来ません。

 何か行動する時には、自分で自分にOKを出す必要があるからです。

 

 呪術廻戦の原点ー愛と呪いの物語ー

 0である為、漫画やアニメ等の基礎知識がなくても楽しめます。是非観て頂きたい名作です。