「立派な城塞都市だな。」
「ノルム商会の所領だよ。中心にあるのは、その本部だ。」
「ビーア地方の小麦を中心に、様々な物資を扱っていて、北部高原に点在する集落に、物資を行き渡らせるだけの流通網と軍事力を持っている武装商会だ。」
「国家の手が及ばない、北部高原の人類圏の事実上の支配勢力だね。」
「でもフリーレン様。さっき物資が流通していないって‥。」
「事情はわからないけど、時が経てば、いろいろ変わる。もうノルム商会に、前ほどの力はないのかもね。それでも北部高原では、強い影響力を持っていることには変わりないだろうから、波風は立てないようにしないとね。」
『葬送のフリーレン』シュタルク・フリーレン・フェルンの会話です。
♦仕事とは、努力が100%返ってこないもの
具体的な指導方法がわからない多くのマネジャーが、頼るものは、何だと思いますか?
①目標達成プレッシャー
②大量行動
③関係構築
上記3つが、八咫鏡・草薙剣・八尺瓊勾玉に並ぶ、具体的な指導方法がわからないマネジャーの3種の神器です。
上記の3種の神器に依存し、努力以外の武器を増やす事が出来ない指導が、営業の課題であると、私は、考えています。
「清峰君は、ストイックで努力家だ。誰よりも練習してるし、努力している人だと思う。」
「そして、その努力が120%返ってくる人なのだ。だから、努力が実らない人間がこの世にいるだなんて、皆目見当もつかないのだ。」
『忘却バッテリー』山田の言葉です。
成果を上げるために「頑張る」事は大切ですが「頑張る」方向性を間違えている人が、多いように感じます。
営業において、清峰のように努力が120%返ってくる事は、ありません。
また、清峰までとはいかずとも、営業の努力がある程度返ってきた経験を持つ人がマネジャーになった場合「自分(マネジャー)が、頑張ってきた事をやれば上手くいく」と営業に伝えます。
マネジャー自身も自身が上手くいった理由がわからない為、結局上記の3種の神器に頼り、努力以外の具体的な指導方法が出来ません。
そもそも、何故営業には、頑張らないといけない状況が、生じるのでしょうか?
「商会長のノルムです。」
「勇者一行の魔法使いフリーレン様。80年前の借金、耳を揃えて返して頂きましょうか。」
「フリーレン様。借金なんてしていたんですか?」
「ちょっとね‥。でも、返すのはいつでもいいって‥。」
「書面上では、そうなっておりません。口約束はいけませんな。先々代は、そこら辺りが甘かったようですが、私はそうはいきません。」
「シュトラール金貨が3枚。ライヒ金貨が20枚。銀貨に銅貨。ちょっとした貴族並みの資産ですな。」
「でしょ。先々代のノルム卿には、世話になったからね。釣りはいらないよ。」
「ふむ。まったく足りませんな。」
『葬送のフリーレン』ノルム卿とフリーレンの会話です。
♦やればやった分だけ結果が出るのは、学校のテストだけ
頑張らないといけない状況が生じる原因は「難しくて、すぐに成果が出ない」からです。
これは、営業に限らず、仕事全体に言える事です。
「やればやった分だけ結果が出るなんて、どこをどう探したって、学校のテストだけです。」
『あひるの空』五月先生の言葉です。
①目標達成プレッシャー
②大量行動
③関係構築
①「目標達成を意識するように」②「行動量を増やすように」③「お客様と関係構築をするように」という3種の神器は、言っている事は正しいにも関わらず、これをただ実践するだけでは、成果を上げる事は出来ません。
今週弊社に営業に来た不動産会社のマネジャーの人も「私は、部下にまずはお客様と信頼関係を構築するようにと言っています。」と言っていました。
しかし「お客様と関係構築をする」事のハードルが、特に高いのです。
この壁を越えない事には、先に進む事は出来ません。
その為、上記の例のように、マネジャーは「お客様と関係構築をする」事を、営業に強調します。
ただ、成果を上げる事が出来ない営業の殆どの人は「お客様と関係構築する」という壁を超える事が出来ません。
「鉱山で300年働くことになっちゃった。私の旅も、ここで終わりだね。」
「‥何を言っているんですか、フリーレン様。というかその恰好は?鞄は?」
「全部、借金の形に取られちゃった‥。」
「じゃあね‥フェルン、シュタルク‥元気でね‥。」
『葬送のフリーレン』フリーレン・フェルンの会話です。
成果が出せない営業の殆どの人は「お客様と関係構築する」という壁を超える事が出来ません。
★連絡が取れない
☆高圧的な態度を取られる
★冷たい態度を取られる
関係構築出来ていないお客様とのコミュニケーションでは、上記のような対応をされる事が殆どです。
このようなコミュニケーションでは、関係構築をするチャンスも、殆どありません。
最初の壁を越えられないと、どれだけ努力を重ねても、成果に結びつかない所が、営業のシビアな部分です。
この続きは、また後程。