「海賊王に、俺はなる‼‼」
『ONEPIECE』ルフィの言葉です。
平成初期~中期に掛けての漫画・アニメは、ルフィのように「〇〇に俺はなる」というように、まず目標を掲げる作品が多いです。
♦進まざる者は必ず退き、退かぬ者は必ず進む
ー求める結果を、明確な言葉で表現するー
すると、私達の意識は、その言葉に相応しい知識・情報を、自然と集めるようになります。
この私達の性質は「目標」にも、当てはまります。
「目標」を立てる事に、否定的、若しくは「目標」とは無縁の生活を送っている人も、多数存在します。
★目標を立てると、それが出来なかった時、自分が否定されたように感じる
☆目標に追われているような気分になり、プレッシャーを感じる
★目標を立てても、長続きしない
「目標」を立てる事に、否定的な人の理由です。
★どうせ達成出来ないのだから、目標を立てても、意味がないと感じた
☆目標を立てて、努力したが目標を達成出来ずに、他者に落胆された経験がある
★目標を立てろと言われると、他人に強制されているように感じた
「目標」とは無縁の生活を送っている人も、過去「目標」に対して、上記のような否定的な経験をしているはずです。
…不平等な現実のみが、平等に与えられている…
…因果応報は、全自動ではない。悪人は、法の下で、初めて裁かれる…
…呪術師は、そんな報いの歯車の一つだ…
…俺は、不平等に、人を助ける…
『呪術廻戦』伏黒の言葉です。
平成後期の漫画・アニメは、伏黒のように、目標が先にあるのではなく、やるべき事の為に目標を立てていく作品が多くなります。
この理由もあり、この頃の作品から、漫画・アニメが、私達の生活に、より欠かせないものになっていきます。
♦何かを始める為には、しゃべるのを辞めて、行動しなければならない
「目標」に対する上記の理由は、人生の前進を止めてしまう誤解です。
何故なら「目標」の本質的な価値は、達成する事にあるわけではないからです。
では、何の為に「目標」を立てるのでしょうか?
ー目標とは、自分の感情にスイッチを入れる為に立てる為のものー
これが「目標」に対する正しい理解です。
「目標」を立てる事で、感情に、スイッチが入ります。
★行動しなければならない
☆行動したくなる
感情にスイッチが入る事で「行動しなければならない」から「行動したくなる」に、変化した状態になります。
その結果として、実際に行動を起こし、行動が変われば、結果も変化していきます。
結果が出る約束は出来ませんが、行動が変われば、結果が変わる事は約束出来ます。
結果が変わる事が続けば、やがて、人生そのものが変わっていきます。
この一連の流れにおいて、ドミノを倒す為の初めの一押しが「目標」なのです。
「制御できない凶暴な巨人を出すなんて‥怖いに決まっているじゃないですか‥」
「怖がることは、問題じゃない。変わろうとしないことが、問題なんだ。」
「過去にお前が起こした事件も、知っている。それと同様に皆、何かを抱えている。それでも何かを変えたくて、羅刹学園へ来ている。お前は、何のために羅刹に来たんだ?」
「‥私は‥ちゃんと自分の血を操れるようにしたくて‥来ました。」
「お前の血は、お前だけの物だ。変えることはできない。なら屛風ヶ浦、お前が変わるしかないだろう?」
「私は‥変わりたい‥!」
『桃源暗鬼』屛風ヶ浦と無陀野の会話です。
令和の漫画・アニメは、屛風ヶ浦のように、目標を自分自身が変わるというものにしている作品が多いです。
真に向き合うのは、仲間でも、他人でも、世界でもなく、自分自身である。
漫画・アニメと私達の人生は、完全にシンクロし、漫画・アニメが人生そのものになっているのが現代です。
♦天は、自ら行動しない者に、救いの手を差し伸べない
「目標」は、ドミノを倒す為の、初めの一押しである。
この視点を持つ事で、新しい行動にも、踏み出しやすくなります。
勿論「目標」を立てた事により、結果的に「目標」を達成出来る事もあります。
しかし「目標」の本当の価値は、そこではありません。
「目標」の本当の価値とは、その「目標」によって、自分はどれだけ今までと違う行動を取る事が出来るようになったのか?という事にあります。
そう思うだけで、胸が高まってきます。
☆ワクワクが押し寄せてくる
★先が待ち遠しい
☆何もしないなんて、勿体ない
「目標」とは、このように、未来から感情を手繰り寄せる装置でもあるのです。
この続きは、また後程。