「昴は昔から、ずっと私のそばにいてくれた。そんな昴に、私はすごく支えられていたんだよ。」
「だから昴…お願い。私が好きな昴を、昴が否定しないでよ。」
「私ね、自分が見てきたものを信じたいの。だから私は、私が見てきた昴を信じるの。」
「昴が自分を”こんな私”って思わなくなる日がいつか来るなら。私はその日までずっと伝え続けるよ。」
「私は昴が大好きだって!」
『薫る花は凛と咲く』薫子の言葉です。
♦そろそろ自分を許してやれよ
誰かが失敗した時は「大丈夫。」「頑張ってよね。」等と声を掛ける事が出来るのに、同じ状況で失敗した自分には「何で出来ないんだ。」と責めてしまう人、多いのではないでしょうか?
自分にだけは、中々思いやりを持つ事が出来ない人は、少なくありません。
勿論、自分に厳しくする事は、大切です。
否、自分に厳しくしなければ、勉強においても、スポーツにおいても、仕事においても、結果を出す事は出来ません。
ただ、少し方向性を間違えると、その自分への厳しさが「心の消耗」に繋がってしまいます。
心理学において、困難に直面した時に自分に向ける優しさの姿勢の事を「セルフ・コンパッション」と呼びます。
「セルフ・コンパッション」は、自分に甘くする事ではありません。
「セルフ・コンパッション」とは、失敗や困難・心の痛み等に対しても、温かく接する事が出来る力の事を言います。
近年の研究においては「セルフ・コンパッション」が、心の健康や回復力(レジリエンス)等に、与える影響が注目されています。
①自分への優しさ
②人間の共通性の理解
③マインドフルネス
「セルフ・コンパッション」を提唱したアメリカの心理学者・ネフは「セルフ・コンパッション」は、上記の3要素から成り立つと定義しています。
☆鬱・不安・自己批判・ストレスのレベルが低い
★幸福感・楽観性・自己効力感が高い
ネフが行った研究によると「セルフ・コンパッション」が高い人程、上記のような研究結果が出た事が、証明されています。
また、グラスゴー大学のメタ分析においても「セルフ・コンパッション」の高い人程、心が健やかに保たれやすい事が、明らかになっています。
このような研究結果が裏付けるように「自分に向ける言葉や態度」は、私達の感情や行動に、大きく影響を与えます。
「セルフ・コンパッション」は、意味を変えるのではなく、現在の自分の在り方そのものに温かさを向ける技術です。
「セルフ・コンパッション」は、特別な技術ではありません。
私達が他者に対して自然に持つ優しさや温かさを、少しだけ自分にも向けてみる。
これが「セルフ・コンパッション」の出発点です。
「万全な状態など、人生にはありませんよ。」
「もう戦っちゃいましょう。流れを全て無視して。」
『ジャンケットバンク』宇佐美の言葉です。
♦万全の状態等、人生にはありませんよ。もう戦っちゃいましょう。
★「今は、時期じゃない」
☆「もっと準備が整ってから」
★「ちゃんと自信がついてから」
このようにして、私達は、人生のあらゆるチャンスを、見送っています。
しかし、宇佐美の言う通り、完璧に準備が整う瞬間等、人生には訪れません。
仮に、80%・90%と100%の準備に近づいたとしても「あと少し」と思っているうちに、時間もタイミングも、逃してしまうのが常です。
心理学では、このような人の傾向を「現状維持バイアス」と表現しています。
人は、変化よりも、現状を選びやすい傾向にあります。
ほんの少しでも不安・不足感等があれば、それを理由に「今はまだ早い」と、自分を説得してしまうのです。
…知りたいことのおおよそ半分は、ネットや本で調べればわかることだ…
…どこにも載っていない「もう半分」を知るためには…
…自分で考えだすか、経験するしかない…
『宇宙兄弟』ケンジの脳内言葉です。
しかし「やってみないと、わからない」事は、たくさんあります。
私自身、大学時代に上記のケンジの言葉を参考に、国内・国外問わず、様々な場所に旅をしました。
結果的に、やはり、どこにも載っていない「もう半分」を知る為には、経験するしかないという結論は、現在まで変わる事なく、持ち続けています。
やってみると、それは検証になります。
やってみないと、それは妄想のままです。
準備が5割でも6割でも、とりあえず動き出してしまった方が、結果的に効率が良くなる事は、少なくありません。
実際、行動しながらの学習の方が、頭の中のシミュレーションよりも、吸収率が高いという研究結果は、複数存在します。
たとえば、ブエノスアイレス大学の研究では、下記のような研究結果が出ています。
★完璧主義傾向が高い人程、行動開始が遅れ、結果としてストレスや後悔が増える
また「行動経済学」の分野においても「後悔最小化理論」という概念があります。
「後悔最小化理論」とは、将来の自分がする後悔を最小限に抑える為に、現在の下すべき決断を決定する理論です。
「後悔最小理論」を提唱したAmazon創業者・ベゾスも、この理論に基づいて、決断を下してきたと語っています。
「日本一にもなってへん俺らが、去年を・昨日を守って、明日何になれる?」
「何かひとつでいい。今日挑戦しいや。」
『ハイキュー』稲荷崎高校監督・黒須の言葉です。