才能は開花させるもの、センスは磨くもの14

 

 

 …あれから夏帆は、部活にも、学校にも、来なくなった…

 

 「‥もしもし。」

 「夏帆‥!」

 「‥ごめんね。ずっと連絡無視してて。」

 「ううん全然!!今話せる?」

 「あのさ、たまき‥あたし部活辞めるわ。」

 「なんで‥?」

 「なんでって‥あたしボーカルもヘタクソやしさ。あたしが歌う必要も別に無いかなって。なんか色々疲れたし‥。」

 「そんなことない!!私は、夏帆とバンドやりたい!!だから、辞めるなんて言わないで‥。」

 

第43話]ふつうの軽音部 - クワハリ/出内テツオ | 少年ジャンプ+

 

 「‥ありがとう。優しいなあ、たまきは。バンド組んでたときも、いつも、あたしの意見尊重してくれて、あたしのやりたい曲ばっかりやってたし。でも、これからは自分のやりたいようにやらなあかんで。せっかくバンドやるんなら、もっと自己主張せんと。」

 「喜田のバンドも解散するらしいから、一緒にバンド組んだらいいち思う。ふたりは、音楽の趣味も合うわけやし‥。」

 

  『ふつうの軽音部』夏帆とたまきの会話と夏帆の言葉です。

 

 

 

  ♦いかなる攻撃を受けても、炎と共に再生する

 

  …昔、インドにジャカナ王とアシュタバクラという大臣がいました…

  …王様がアシュタバクラに意見を求めると、いつも「王様、起きた事は全て最高でございます。」という返答が返ってきました…

 

  …ある日、王様が指に怪我をしました…

  …それでも、アシュタバクラは「起きた事は全て最高です。」と言った為、他の大臣達は、その事を王様に報告し、王様はアシュタバクラを牢屋に入れてしまいました…

 

  …翌日、狩りに出掛けた王様は、人食い部族に捕らえられてしまいました…

  …王様は、身ぐるみをはがされ、木に縛られ、火あぶりにされる事になりました…

 

  …その時、人食い部族の1人が、王様の指に傷がある事に気付きました…

  …この人食い部族は、部族以外の人を捕らえると、火あぶりにして、神様への捧げものにするという伝統がありました…

 

  …ただ、神様への捧げものに、傷があってはなりません…

  …こうして、王様は、間一髪の所で、解放されました…

 

  …宮殿に戻った王様は、アシュタバクラを牢屋から出して、謝りました…

 

  『ジャナカ王とアシュタバクラ』のお話です。

 

 

 

 この話の主題は「過去に起きた出来事を、どのように捉えるのが良いのか」という事です。

 過去に起きた出来事の中で、良い事でも悪い事でもない、中間の出来事は、あなたの記憶から消えています。

 あなたが覚えているのは、良い出来事か、悪い出来事かの、どちらかではないでしょうか?

 

 

 

 

 「夏帆、あいつさぁ‥中学のときも不登校やった時期あってさ。昔から不安定なところがあって‥高校では中学みたいにならんようにって、無理してたんかもしれんなぁ‥。」

 「私、夏帆のこと、何も知らなかった‥。」

 「たまきが、何も知らんのは、当たり前やん。」

 

 ーそれから、しばらくして、夏帆が高校を辞めて、通信制の高校に転学するという噂が流れ始めたー

 

 「‥知ってる?夏帆が学校辞める理由。実は、たまきと揉めてたらしくて‥。たまきが喜田くんと一緒にバンドやりたくて、邪魔になった夏帆にいろいろ嫌がらせしてたんやって。」

 「マジ?たまき、最低なん。」

 「ああいうタイプの女が、裏では、一番性格悪かったりするよなぁ。」

 「まあ、あたしら、もう部活辞めるし、どうでもいいけど。」

 

たまき先輩の輝く日々!【ふつうの軽音部 41話感想】 | 漫画づけの日々。

 

 …根も葉もない噂の出所が、一緒にバンドを組んでいたメンバーだとわかったのは、2人が部活を辞めたあとだった…

 …2人とも夏帆がいなくなった寂しい気持ちを、どこかにぶつけたかっただけだと思うから、私は、怒るよりも、ただ悲しくなった…

 

  『ふつうの軽音部』喜田とたまきの会話、根も葉もない噂、そして、たまきの脳内言葉です。

 

 

 

 良い出来事は、あなたの宝物だから、いつでも取り出せるような場所に保存してあります。

 そして、時々取り出して、良い出来事を思い出して、元気な気持ちになります。

 

 難しいのは、悪い出来事との付き合い方です。

 まず、前提として、あなたに起きた悪い出来事自体を変える事は、出来ません。

 

 変えられないのだから、その出来事自体は、受け入れるしかありません。

 あなたに出来る事は、過去の悪い出来事に対する見方を変える事です。

 

 

 

 

 「あたしが学校辞めたせいで、たまき、部活に居づらくなってたりせん?ほんまに、ごめんな‥。」

 「ううん。それは‥大丈夫。」

 

 「あたしな、ほんまに性格終わってるから、ずっと、たまきに嫉妬しててんな。喜田とたまきが、どんどん仲良くなっていくのが、気に入らんくて‥。あたし、最低なことしそうになって‥。」

感想】ふつうの軽音部 第42話「たまき先輩過去編②ボーカルも男も大切なものはたまきに取られてしまった坂口夏帆」 -

 

 「あっ‥でも別に、高校辞めるのは、たまきが原因じゃないから!元々集団生活に向いてなくてさ‥高校では頑張ろうって無理してやってたんやけど‥ほんまに迷惑かけてごめん‥。」

 

 「そんな迷惑なんて‥。」

 「短い間やったけど、たまきと、バンドやれて楽しかったわ。私のことは、もう忘れて、たまきは‥。」

 

  『ふつうの軽音部』夏帆とたまきの会話です。

 

 

 

 

 望ましくないのは、何かにつけて、過去の悪い出来事を思い出し「あれさえなかったらなー。どうしてああなってしまったんだろう」等という世界観です。

 勿論「起きた事は、全て最高である」等と思う事は出来ませんし、そう思う必要もありません。

 ただ「そういう考え方もあるかもね。そういう事にしておこう」等という程度で良いので、ひとまず、あなたの過去を受け入れてみましょう。

 

 この続きは、また後程。