「仕事だぞ。イカレ男。さっさと賭場に行こうぜ。」
「土屋田。お前なんだか前と様子が違うな。死んだか?誰か大切な人間が。友人‥恋人?いや、もっと複雑な関係性だ。頼り、誇り、縋り付いた大切な誰かを、お前が殺した。己の無能によって。」
「‥ッムフハフフフ‥‥だぁーーっはっは。やかましいわ。このイカレ桃太郎。殺人鬼が殺す殺さねぇで説教たれてんじゃねぇバーカ!!たかがギャンブラーの分際で、人の人生にちょっかい出してくんじゃねぇ。」
「俺様の思い出は、俺様のモンだ。皆さんのご意見なんざ、聞いてねぇんだよ。」
「三角みてーな奴を担当するなら、適任はアイツしかいねーな。」
「土谷田は間違いなく、ウチで一番仕事ができない。」
「学習しない。反省しない。聞きたいことしか耳に入らないし、覚えない。」
「ワタシ一度通院を勧めました。記憶か認知に問題があると思って。」
「だがその全ての無能さが、大好きな自分を他人から守る。土屋田謙介は、受けたい時にしかストレスを受けない。無敵の裸の王様だ。」
『ジャンケットバンク』土谷田と三角の会話、そして、伊藤班の言葉です。
♦根拠のない自信で、突き進む
私は、基本的に「根拠のない自信」を持っている人が好きではありません。
自信を持つ為には、然るべき努力と、然るべき実績が、必要であると考えているからです。
しかし、最後に勝負を決めるのは「根拠のない自信」であるとも、思っています。
私自身、小学生の頃から「自分は凄い」と思っていましたし、現在も思っており「自分は、まだまだこんなものでない」と思っています。
勿論、それに伴う努力と実績を出してきたつもりですが、そのような「根拠のある自信」は、いつか砕け散ります。
世の中には、あなた以上の才能と実績を出し続ける人がいるからです。
しかし「根拠のない自信」が、砕け散る事はありません。
何故なら、根拠がないのですから。
努力をする。
実績も出す。
最後は「根拠のない自信」で突き進む。
これが、成功の方程式の1つであるとともに「運」を、あなたの味方につける方法の1つでもあります。
「常闇くん、夜間飛行とシャレこもうよ。」
「ホ!ホークス!!我々風になっている!」
「飛ぶの初めて?」
「残りの3割さぁ常闇くんが、もったいない事してるなーと思ったからなんだよね。」
「!」
「空はね、良いよ。物事を俯瞰して見られるから。」
「?」
「後進育成とかする気ないんだけどさ。」
「‥‥もったいない事とは?」
「弱点の近距離カバーに尽力もいいけど、得意を伸ばす事も忘れない方がいい。君は、もっと自由に動ける。ホラ‥鳥仲間のよしみさ。」
「飛べる奴は、飛ぶべきだよ。地面に縛りつけられる必要なんてない。」
『僕のヒーローアカデミア』ホークスと常闇くんの会話です。
♦天才に共通する性格は何か?
2021年ウィスコンシン大学が「天才」に特有の性格を調べる研究を行いました。
研究チームは、過去に実施された「天才」に対する調査から13件をピックアップし、約8,000人のデータから、メタ分析を行いました。
メタ分析:複数の研究をまとめて大きな結論を出す手法。1つのデータのみを参照するより精度の高い結論が得られる
この研究の「天才」の定義は、同世代の人よりも、知性が突出した人の事でした。
数学・語学等の学問的な成績が突出している事に、限らず、下記のような人物も「天才」の定義に含みます。
★斬新なアートを生む想像力
☆他者をまとめるリーダーシップ
★哲学的な思考の深さ
あらゆる分野の能力の高さを、対象にしました。
果たして、全ての「天才」に共通する性格とは、どのようなものだったのでしょうか?
「恐怖はないのか?」
「質問を訂正しよう。なぜ、あなたは身構えんのだ?」
「相手が誰かは知らんが、厄介な敵であることは確実。だが、あなたは何一つ普段と感情が変わっていない。」
「そんなの決まってるでしょ?ボクは、知ってるからだよ。」
「楽しんでも、苦しんでも、戦っても、何もしなくても、ボク達は、毎日1日分の命を支払ってる。」
「毎日死にかけてるんだ。怖がる理由なんて、どこにもない。」
「なるほどな。やはり、あなたは楽しみだけというわけか。」
『ジャンケットバンク』村雨と真経津の会話です。
♦天才に共通する性格は「開放性」の高さ
開放性:知らない事に興味を抱き、その興味を行動に移す事が出来る性格
「天才達」は、好奇心に溢れていたのです。
その一方「人付き合いが好き」「不安になりやすい」等といった性格は、いずれも「天才」と関係ありませんでした。
「神経質で社交が苦手な天才」というイメージが先行していますが、実際に「天才」と「凡人」を分けるのは、好奇心の有無だったのです。
好奇心と「天才」が結びつく事は、納得が出来ます。
何にでも興味を持って取り組めば、それだけ幅広い知識を得る事が出来、困難な問題への応用力も高まります。
ジャンルを超えた知識が身に付くおかげで、思いもよらない情報が結びつき、斬新な思考や表現が生まれる確率も高まるでしょう。
たとえば、量子力学の基礎を築いたファインマンは、MITの学生だった頃「尿は重力により身体から自然に出る」と主張する友人に対し、逆立ちをしても尿が出る事を自ら実践して反論しました。
ファインマンは、その後も量子力学の研究を続ける傍ら、金庫破りの技術に興味を持ち、機密書類が入ったキャビネットを解錠する遊びを繰り返していました。
さらに、アートにも関心を寄せ、芸術家の友人から、毎週のように絵画を手ほどきを受けていました。
異文化への興味も強く、学会で日本に来日した時には、片言ながらも自ら日本語で、日本人とコミュニケーションを取ろうとしていました。
さらに、主催者が、用意した高級ホテルへの滞在を断り、地方の古びた旅館に泊まりました。
生涯にわたり、好奇心を追求したファインマンは、心が赴くままに科学とアートを横断しながら、偉大な成果を残していきました。
人生に万全の状態等、ありません。
「根拠のない自信」を持ち、知らない事に挑戦してみましょう。
小さな事でいい。何か1つでいい。
知らない事に挑戦してみる事が、あなたの財産になります。