「春は夜桜。夏には星。秋には満月。冬には雪。それで十分酒は美味い。それでも不味いんなら、それは自分自身の何かが病んでいる証拠だ。」
『るろうに剣心』比古清十郎の言葉です。
二十四節季において、5月5日~5月20日までを「立夏(りっか)」と呼びます。
草木の緑が日増しに濃くなり、五月晴れの空に鯉のぼりが泳ぐゴールデンウィークに始まるに始まる「立夏」は、暦の上では「夏」になります。
「端午の節句(子どもの日)」「母の日」等のイベントが満載のこの時期は「五月病」になる人が多く、ゴールデンウィーク明けは、学校や会社に行けなくなる人が多発する時期でもあります。
「かすみ晴れ みどりの空も のどけくて あるかなきかに 遊ぶとゆふ」
詠み人知らず『和漢朗読集』の一説です。
糸遊(いとゆう)別名:陽炎は、空気の密度差や光の屈折率の相違により起こる現象です。
雨の後等、地表が湿っていて気温が上昇するような日に、頻繁に観察されます。
これを、古の人達は、春の暖められた空気が糸が遊ぶようにゆらゆら立ち上がるという意味を込めて「糸遊」と表現しました。
「立夏」の旬の食材は、①鯛(たい)②イチゴ③アボガドです。
①鯛には、糖質の代謝を助ける「ビタミンB1」高血圧予防に効果的な「EPA」認知症予防にも繋がる「DHA」等、様々な栄養素が含まれています。
「立夏」の時期の天然鯛は、美しい桜色の体になる為「桜鯛」と呼ばれます。
私自身、魚は刺身しか食べられませんが、鯛の煮つけだけは食べる事が出来ます。
②クリスマスのイメージから、イチゴの旬を冬だと思っている人も多いですが、イチゴの旬は、春~初夏です。
イチゴは、果物の中でキウイに次いで「ビタミンC」「食物繊維」が多く含まれており「葉酸」は果物の中で最も多く含まれています。
「葉酸」は、通常の生活では不足する心配はありませんが、妊娠・授乳中の女性は不足しがちなので、是非イチゴを食べて補ってみて下さい。
③スーパーフードと呼ばれるアボガドは、五月病で弱った身体・心に効果抜群の食材です。
20の必要不可欠な「ビタミン」に加え「ミネラル」「カリウム」「葉酸」等も含み、また、他の食材とアボガドを一緒に食べる事により「脂溶性栄養分」を身体に吸収しやすくなる作用もあります。
疲労回復をサポートするアボガドは、解毒作用にも優れ、便通も良くしてくれます。ただし「脂質」が多い為、食べすぎには要注意。
夏の到来を意味する「立夏」は、1年において、最も過ごしやすい時期の1つです。
爽やかな風と新緑の木々を感じに、足を運んでみてはいかがでしょうか?
最も簡単な「ストレス解消法」を教えます。
その方法は、自然の風景を観る事。若しくは、自然の中を散策する事です。
食事が美味しくなる重要な要素は、2つです。
1つは、空腹である事。
もう1つは、旬の食材を味わう事。
旬の食材を味わい、心と身体に栄養を補給して、今日も人生を乗り切っていきましょう。