「オセロは何色と何色を思い浮かべますか?」
「なんでもいいので、パッと思い浮かぶ動物の名前を言ってください。」
この2つの質問に何ら関連性はありませんが、多くの人が動物の名前をパンダ、もしくはシマウマと答えると思います。
これはオセロの名前を聞く事で、事前に白と黒という情報を与え、動物の選定に影響を与えていたからです。
このように先行する刺激(プライマー)の処理が後の刺激(ターゲット)の処理を促進または抑制する効果を、プライミング効果と言います。
企業の広告等は、多くの場合、上記のプライミング効果を狙っています。
たとえば、花粉薬を売りたい企業であれば、花粉薬を売り始める数カ月前から、いかに今年の花粉は凄いのか、さらに企業は販売する花粉薬がいかに必要かというキャンペーンを始めます。
テレビ番組で特集したり、CMを流したり、雑誌で特集したりするのです。
やがて数カ月経過し、鼻がムズムズし眼が痒くなってきて、薬局に行くと、数カ月前にキャンペーンを観ていた人の目には見覚えのある、あの花粉薬が飛び込んできます。
そして、実際にテレビで観ていたあの花粉薬を購入してしまいます。
花粉薬はたくさんあるにも関わらず、私達はテレビでよく観た花粉薬を無意識に選んでいます。否、選ばされていると表現する方が適切かもしれません。
このように事前に情報を与えるだけで、人は意識の向き方が、その情報に向く傾向にあります。
私達は、当たり前のように心理誘導をされ、日々の買物をしています。
現代であれば、サンタクロースと言えば、ほとんどの人が真っ赤な衣装をまとい、白いあごひげを蓄えた陽気なサンタクロースをイメージすると思います。
しかし、このサンタクロースもある企業が、プライミング効果を狙い作り上げたものです。
その企業とは、コカ・コーラです。
1931年コカ・コーラ社がクリスマス広告で作り上げたサンタクロースの姿が、現代誰もがイメージするサンタクロースの姿の始まりでした。
以外にも、1931年以前にはサンタクロースに決まったイメージはありませんでした。
小さな妖精だったり、可愛いおデブさんだったり、着ている服も現代のような赤に限らず、様々な色で統一性はありませんでした。
すでにおわかりかもしれませんが、赤は、コカ・コーラ社のイメージカラーです。
この広告は、サンタクロースのイメージを自社のイメージに結び付けただけではなく「サンタクロース、コカ・コーラ、赤色、恋人、愛情、家族、幸せ」を連想の力で結び付け、無意識にコーラを飲みたくなるように仕向けています。
このように、私達の生活には、プライミング効果が様々な場面に仕組まれています。
そのロジックを理解し、買物等の時に気を付けるとともに、上手く活用する事であなたの売り上げを上げる事にも役立つはずです。