「よし!じゃあ、これから前祝でパァーッと行こう。パァーッと!」
「俺この後休んでから、軽くトレーニングだ。ごめん!」
「そんなちゃんとやってて、疲れない?」
「?疲れない!よく休んでるから!」
「そうじゃなくて‥息苦しくない?ってこと。」
「?」
「‥‥。」
「なるほど。バレーは、俺にとって仕事だけど、ショーヨーには趣味って感じだな。」
「趣味‥。」
「本気じゃないとかではなくてね。」
『ハイキュー』エイトールと日向の会話です。
♦無意識で行動している習慣にも、モチベーションが働いている
朝起きてから、学校や仕事に出掛けるまでの身支度は、やる気を持って取り組まなくても、習慣として行われます。
そこには、報酬や罰は存在せず、目標を意識する事もありません。
ただ、何らかの行動が生じているという事は、そこには大なり小なり、モチベーションが存在しています。
近年、モチベーション研究の分野において、注目されているのが「習慣」です。
「習慣」には、潜在的なモチベーションが関わっているとされています。
☆システム1
★システム2
人の思考には、意識せずに自動的に素早く働く「システム1」と、意識の下で複数の記憶・経験等を組み合わせて緻密かた慎重に行動を判断して働く「システム2」があります。
この2つのシステムには、必要に応じた役割分担があります。
これを行動経済学者のダニエル・カーネマンは「思考の二重プロセス理論」と名付けました。
「‥爪をいっっっつも完璧に整えてたりとか、毎日バレー日誌をつけたりとか、練習も、トレーニングも、生活みたいにやるかんじ?」
「!そうそう!飯食うみたいな。多分、努力じゃないんだ。本人にとっては。」
「‥でも、俺は、メシかトレーニングなら、メシを選んでしまう‥!」
「そもそも、そこは天秤にかけるやつじゃねえから。愛車をピカピカに磨くみたいなバレーだな。」
『ハイキュー』日向とエイトールの会話です。
♦人の行動を司る2つの思考
「システム1」には、直感・印象・経験等が含まれ、限られた情報から、概ね適切な判断を行います。
「システム2」には、時として間違う「システム1」をチェックして、修正する役割があります。
人の情報処理能力には、限界があります。
日々の生活で出会う事全てに関して、緻密に考えていたら、時間と労力が、いくらあっても足りません。
そこで「システム1」のみで行動する事が出来るよう「習慣」を作り、緻密に考えなくても、行動出来るようにする仕組みが、人には備わっているのです。
「習慣」で行う意思決定に、関わっているものは、何でしょうか?
「習慣」で行う意思決定に関わっているのは「過去の成功体験」です。
「過去の成功体験」が、あなたの「習慣」を作っています。
ー梟谷学園ー
ー春の高校バレー全国大会 決勝敗退ー
「すまん‥!最後‥っ俺のトスが短かったっ‥!!」
「あのボールをトスにできるのが、お前のスゴいとこ。俺は、それを決めなきゃいけないのに、どんなボールも打ちきるのが、普通のエースなのに‥!」
…「自分を責めないでくれ」と言えなかった。この人には、言いたくなかった。全部ひっくるめて「エース」の人だったから…
「‥お前には、本当に‥本っっっ当に手を焼いたけど、お前と同じチームじゃなきゃ、センターコート(この景色)は、見られなかった。俺は、超ラッキーだ。」
「‥お前‥がんばれよ。超がんばれよ‥!!めちゃめちゃめっちゃ応援してっからな。だだのエース!!」
『ハイキュー』梟谷学園の回想です。
♦やる気は筋肉と同じで、使い過ぎると、疲労する
モチベーションを維持するのに必要な意志力は、筋肉と同じように、使い過ぎると疲労してします。
意志力も、有限なのです。
①クッキーを好きなだけ、食べていいと伝えたグループ
②クッキーを我慢し、代わりに大根を食べるように伝えたグループ
上記2つのグループに、絶対に解く事が出来ないパズルに取り組んで貰い、ギブアップするまでの時間を測定して実験があります。
①19分
②8分
①クッキーを食べたグループが、ギブアップするまでの時間は、19分でした。
これに対し、②クッキーを我慢したグループが、ギブアップするまでの時間は、8分でした。
目の前にあるクッキーを我慢したグループは、その事に有限の意志力を消費してしまい、パズルに取り組みモチベーションを維持出来なかったと考えられます。
また、意志力は、筋肉と同じように鍛える事が出来ますし、休めば回復します。
一つ、背中で味方を鼓舞するべし
一つ、どんな壁も打ち砕くべし
一つ、全てのボールを打ち切るべし
…梟谷(みんな)!!普通になった俺を見てくれ!!!!
『ハイキュー』エースの心得です。
努力が必要な事でも、繰り返すうちに「習慣」となり、意識せずに行動出来るようになれば、意志力の消耗を減らす事が出来ます。
このスキルは、トレーニングにより、身に付ける事が出来ます。
「習慣」を味方につける事。
長い戦いである人生における、必須のスキルです。