「ジュラシックパークへ、ようこそ。」
『ジュラシックパーク』ジョン・ハモンドの言葉です。
恐竜の時代は約1億6000万年続きました。
恐竜は、約2億3000万年前(中生代三畳紀)に地球上に誕生し、約6600万年前(中生代白亜紀)に大量絶滅するまで、地球のあらゆる場所で生活していました。
恐竜の時代は、地球の歴史の30分の1に相当します。
現生人類の歴史はたかだか約20万年、産業革命以降からは200年ほどしか経っていないことを考えると、恐竜の時代は気の遠くなるような長い時間です。
長い間、地球の覇者であった恐竜は、何故絶滅してしまったのか?
実は、この問いに対する答えは、まだ出ていません。
1991年:隕石衝突の証拠となるクレーターが、メキシコのユカタン半島付近で発見
これにより、約6,600万年前に、地球に巨大隕石が衝突した事は、明らかになりました。
多くの人は、恐竜の絶滅は、上記の隕石の衝突であると、理解しています。
ただ、私は、子どもの頃より、隕石が衝突しただけで、恐竜が全て絶滅するのだろうか?という疑問を抱いていました。
実は、現代においても、隕石の衝突が、どのようにして恐竜の絶滅をもたらしたのかについては、わかっていません。
♦隕石衝突の衝撃により岩石等のちりが発生する
♦ちりが大気中に拡がり、日光を遮る
♦その結果、植物が光合成が出来なくなり、気候が寒冷化した
上記のような気候の変動による「環境の変化」に恐竜は、適応する事が出来ず、絶滅したと仮説されています。
しかし、この仮説だけでは、恐竜の絶滅を、充分に説明する事は出来ません。
隕石の衝突により発生した岩石のちりの粒子は、大きさが0,1mm程度であったと考えられています。
この大きさのちりが仮に大気中に留まったとしても、その期間は、1週間程度です。
1週間日光が遮られただけでは、恐竜が絶滅をする「環境の変化」にはなりません。
最新の科学において有力とされている説は、隕石が衝突する前から、恐竜は絶滅に近づいており、隕石の衝突がとどめとして働いたというものです。
たとえば、カナダ西部のアルバータ州の地域では、生息していた恐竜の種類に、下記のような推移がみられています。
約8,000万年前:45種
約6,600万年前:6種
隕石衝突の直前には、恐竜は、6種しか生存していなかったのです。
この恐竜の減少の理由も、現代の科学においても、わかっていません。
有力な仮説としては、白亜紀後期に現在のインドにおいて、大規模な火山活動が起こり、これが原因となり、地球規模で大きな環境の変化をもたらしたとされています。
1993年に公開された『ジュラシックパーク』は、絶滅した恐竜をクローン技術により、現代に復活させる物語です。
小学生の時に、この技術を見て、恐竜を復活させる事が出来ると心躍らせた記憶が、残っています。
その影響か「ユニバーサルスタジオ」で、あの音楽を聴き、あの環境を視野に入れると、今でも、心が躍ります。
近年、クローン技術が、飛躍的な進歩を遂げています。
イヌ、ネコ、サル等の動物のクローンを作る事に、成功しています。
それであれば、そろそろ恐竜を、復活させる事も出来るのではないでしょうか?
♦琥珀の中に閉じ込められた蚊の体内から血液を抽出する
♦血液の中に含まれる恐竜のDNAを、ワニの未受精卵に注入する
『ジュラシックパーク』は、上記の過程を経る事で、恐竜のクローンが、現代に復活をします。
しかし、上記の方法で、恐竜を復活させる事は、難しいようです。
☆琥珀は、酸性度が高い為、血液中のDNAは短期間で壊れてしまう
★DNAが、物質として保存される期間は、最長で10万年とされている
上記の2つの理由により、現代の科学技術においては『ジュラシックパーク』の方法により、恐竜を復活させる事は、難しいようです。
では、約6,600万年前に絶滅した恐竜の復活は難しくても、10万年以内に絶滅した動物であれば、復活させる事は、可能ではないでしょうか?

実は、近畿大学が、約1万年前に絶滅したマンモスをクローン技術で、復活させる研究に取り組んでいます。
将来、サーベルタイガーやドードー、二ホンオオカミ等、絶滅した動物を展示した動物園が実現するのかと思うと、心躍ります。