超発達障害

 

 

 「道徳の授業で、誉君と、クラスメイト全員の意見が対立しました。」

 「休み時間に、一人の生徒が、そのことで誉君をからかい、誉君はその子を階段から突き落としたそうです。」

 

ジャンケットバンク】ワンヘッドという人生の迷子レベル100 : あにまんch

 

  『ジャンケットバンク』三角誉の小学生時代の回想です。

 

 

 

  ♦10人に1人が、発達障害の時代

 

 「発達障害」という言葉が、社会に定着して、10年程が経ちました。

 あなたも「私、発達障害かも?」という疑問を感じたり、誰かが言っている姿を聞いた事があるのではないでしょうか?

 

 その事を示す1つのデータがあります。

 2022年に発表されたアメリカ疾病予防管理センター(CDC)の調査です。

 

 

  ★8歳時点の自閉症(ASD)の有病率は、2000年には0,67%(150人に1人)だったのが、2018年には2,3%(44人に1人)になった

  ☆注意欠如多動症(ADHD)の症状を持つ人は、2003年から2016年までの13年間で、39%増えている

 

 

 日本においても発達障害を持つ子どもが増えているとの研究結果は複数出ており、弘前大学の研究は、下記の研究結果を示しています。

 

 

  ★5歳児の自閉症(ASD)の有病率は、3,22%

  ☆5歳児の注意欠如多動症(ADHD)の有病率は、9,8%

  ★上記の診断がされた子どもの6割~8割が、発達障害の症状を抱え、大人になる

 

 

 ただ、疫学的に本当に発達障害が増えているかどうかの完全な結論は、日本国内においても、国際的にも、まだ出ていません。

 

 

 

 「大変申し訳ありませんでした。」

 「‥誉君、君は謝らないのか?」

 「はい。タクヤ君が先に僕をバグ頭って呼んだので。」

 

 「‥確かに、悪口はよくない。だが、どんな場合でも、暴力を振るうことは、絶対に許されないことだ。」

 「タクヤ君は、腕の骨を折った。仕返しとしては、やり過ぎだったと思わないか?」

 

Day on X: "今週の『ジャンケットバンク』 第177話「1+1=1」 https://t.co/64MEowQxnG  対象の人物をコピーして人格を増やす多重人格者かと思ったら、人格のパッチワークで三角誉という人格を作ろうとしてる……。  あと、共感性が足りないんじゃなくて無痛症なんじゃないかな ...

 

 「思いません。僕は、痛くないから。」

 

 

  『ジャンケットバンク』三角誉の小学生時代の回想です。

 

 

 

 

  ♦発達障害の症状は、3つに分けられる

 

 発達障害は、個人差があり、症状の現れ方は様々ですが、大きく3つに分類する事が出来ます。

 

大人の発達障害との向き合い方 ~生活・家庭のお悩み編~ | 済生会

 

 

 1つ目は「自閉スペクトラム症(ASD)」です。

 自閉症とは、言葉の発達の遅れやコミュニケーションの障害等の特徴を持つ症状です。

 

 自閉症のうち、言葉や知能に遅れを持たないタイプを以前「アスペルガー症候群」と呼んでいました。

 しかし、自閉症に関連する障害は複数存在し、明確に区別する事が難しい為、連続しているという意味のスペクトラムという言葉を使い「自閉スペクトラム症」と表現されるようになりました。

 

 「ASD」には、2つの特性があります。

 

  ①人との関係やコミュニケーションが苦手

  ②限定的で反復的な行動や興味

 

 ①に関しては、相手の言葉に反応するものの、相手の表情や目線・雰囲気等の非言語的コミュニケーションから、相手の意図や気持ちを読み取る事が、苦手です。

 その為、所謂「空気を読めない」言動が、多発します。

 

 ②に関しては、学校までの道順や物の配置場所等、特定の対象へのこどわりがあります。

 また、身体を揺らす・おもちゃを並べ続ける・特定の言葉を繰り返す等、反復的で機械的な動きをするといった特徴があります。

 

 

 

 「誉、母さん、いつも言ってるでしょ?あんた以外の人達にも、心があるの。」

 「ゆっくりでいいから、もう少しだけ人の気持ちわかるように頑張りましょ。」

 

 「人の気持ちがわかるなら、なんで皆、僕に悪口を言ったり、無理矢理謝らせたりするんだろう?」

 「人って、誰のこと?」

 

 「難しい質問ね。家に帰って、一緒に考えましょ。」

 「うん。」

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  『ジャンケットバンク』三角誉の小学生時代の回想です。

 

 

 

 

 2つ目は「注意欠如多動症(ADHD)」です。

 「ADHD」には、3つの症状があります。

 

  ①不注意

  ②多動(じっとしていられない)多弁(喋り続ける)

  ③衝動的な行動(考えるよりも、先に動く)

 

 ①約束を守らない・時間を守らない・忘れ物を繰り返す等が、不注意の症状です。

 ②授業を座って聞いている事が出来ない・相手の事を考えずに話し続ける等が、多動・多弁の症状です。

 ③衝動的な行動を繰り返す為、年齢を重ねると、恋愛が性行為で問題を繰り返す傾向がある事が衝動的な行動の結果生じている事の1つです。

 

 

 ①~③を聞き「ある意味、天才かも?」と感じませんか?

 そうです。歴史に名を残すような偉人は「ADHD」である可能性が高いです。

 

 ただ、そこを基準にするのは、間違いです。

 そのような天才は、本当に一部の例外の為、多くの人は一般的な人の能力をベースにした上で、上記のような症状があると考えるべきです。

 

 

 また、1つの事に集中する事が、難しいという特性もあります。

 その為、勉強でも、仕事でも、1つの課題を最後までやり遂げる事が、苦手です。

 

 

 

 3つ目は「学習障害(LD)」です。

 「LD」は、知能の遅れはないものの、読む・書く・計算する等の学習が苦手であるという特性があります。

 

 「LD」の特性を持つ人は、本人の意思や努力とは、関係なく、読む・書く・計算するという基本的な学習の習得が上手くいかないのです。

 その為、本人に責任がないにも関わらず、勉強不足と見なされ、辛い思いをする事が多いです。

 

 

 

 では、何故上記のような発達障害が、生じるのでしょうか?

 また、あなた自身が発達障害を持っていたり、あなたの子どもが発達障害であった場合、どのようにしたら生きやすくなるのか?

 

 この続きは、また後程。