10年後の君へ

 エヴァートンが、アランとハメスの獲得を発表しました。

 私が、監督やオーナーであれば、この夏はアランの獲得に奔走しました。

 守備でも、攻撃でも、どの試合でも高いパフォーマンスをし続けてくれる中盤の選手は貴重です。過去5年間で、アランは私が最も高く評価をしている選手の1人です。その選手を31億円で買うことが出来たエヴァートンは、マーケットにおいて評価出来るのではないでしょうか。

 アランは、ガットゥーゾになってからのナポリにおいては、控えに甘んじることが多かったです。しかし、それはアランの問題ではなく、ガットゥーゾの戦術にファビアンルイスとジーリンスキがハマった為です。フットボールにおいては、このような監督と選手の巡り合わせから生じる問題は、よくあることです。

 また、昨シーズンより、アンチェロッティがエヴァートンの監督になったことも大きいです。実績のある監督を起用することで、有能な選手を呼びやすくなるからです。事実、アランもハメスもアンチェロッティが監督だからということが、移籍を決めた大きな要因になっています。

 パリやシティが、ヨーロッパの主役になるまで、10年掛かりました。いつか、マージーサイドの主役がリヴァプールからエヴァートンへ、そしてエヴァートンがヨーロッパの主役になる日がくるかもしれません。

 フットボールファンにとっては、小さなクラブが、いかにしてビッククラブになっていくかを観ることも、楽しみの1つです。

 アラン移籍が、そのプロローグになることを願っています。