人は、自分が守られた形でしか他者を守れないー0~6歳で決まる戻れる自己肯定感5




 ーー子どもは、親の言葉を忘れていく。



 でも、泣いても、大丈夫だったこと。
 
 失敗しても、戻れたこと。

 怒られても、愛情が消えなかったこと。



 その感覚は、心の奥に残り続ける。


 そしていつか、その子が誰かを愛する時、その安全は、次の世代へと静かに受け継がれていくーー。


 


 

  ♦子育てとは、子どもを育てる行為ではなく、この世界は安全だという前提を、次の世代に手渡す営みである

 

 

 

  ー子どもは親の言葉ではなく、親が無意識に信じている世界を引き継ぐー

 

 

 

 子育てとは、子どもを操作して、親の理想の形に育てる事ではありません。

 


 子どもは、親の教育方針より先にーー



   ☆親が、世界をどう見ているか

   ★人を、どのように信じているか

   ☆感情を、どう扱っているか



 ーーこの空気を吸って、育ちます。


 子どもが受け継ぐのは、親の言葉ではなく、親の「前提認知」なのです。

 

 ※前提認知:人が考えるより前に、無意識「世界はこういものだ」と感じている心の土台






 ーー不安の中で育った人は、世界を少しだけ、緊張した場所として見ている。

 
 間違えると、嫌われる。

 迷惑をかけると、愛されなくなる。

 感情を出し過ぎると、関係が壊れる。


 だから「ちゃんとしなさない」の奥には「この子が傷つかないように」という祈りが隠れている。


 けれど、その祈りは時々、子どもの感情より、親自身の怖さを守るために使われているーー。



 



  ー愛とは、傷つけないことではない。傷ついた後も、関係を終わらせないことであるー

 

 
 自己肯定感が不安の上に成り立っている人は「正しくある」事で、自分の価値を守ろうとします。

 その為、子育てにも、無意識に正しさという緊張が入り込みますーー。

 

 

    ★ちゃんとさせないと、いけない

 

    ☆間違いは、正さなければならない

 

    ★関係は、壊れやすい

 


 
 ーーだから、子どもが泣くと焦る。反抗されると、不安になる。言う事を聞かないと、苦しくなる。

 子どもの感情が、子どもの問題ではなく、自分への否定として響いてしまうのです。



 

 

 これに対し、自己肯定感が安全の上に成り立っている人は「正しさ」より先に「関係は壊れない」という感覚を持っていますーー。

 

 

    ☆子どもは、コントロールする存在ではない

 

    ★違いは、問題ではない

 

    ☆関係は、意見が違っても続く

 

 

 

 ーーだから、子どもが泣いても「困った子」ではなく「今、困ってるんだな」と見られる。

 怒りも、癇癪も、不安も、消すべきものではなく、子どもの表現として受け入れられるのです。


 

 

 



 ーー人を育てるのは、恐怖ではない。

 人を育てるのは、関係が切れないという安心である。


 怒られた後にも、目を合わせてもらえた。

 注意された後にも、自分の意見を聞いてもらえた。

 不機嫌な沈黙ではなく「さっきは怒ったけど、もう大丈夫」があった。


 この積み重ねが、子どもの中に「失敗しても、存在してもいい」という感覚を育てていくーー。


 

 

 

  ー叱るとは、関係を切ることではなく、関係が続いていると示す行為であるー

 

 

 親の前提認知が、最も現れるのが、子どもを叱る時です。

 

 

 自己肯定感が、不安の上に成り立つ怒りはーー

 

 

    ★正しさを、優先

 

    ☆感情を、置き去りにする

 

    ★叱った後に、無言・距離を取る


 ーーすると子どもは「叱られた」以上に「嫌われたかもしれない」を感じます。


 子どもにとって本当に怖いのは、怒られる事ではありません。

 子どもにとって本当に怖いのは、関係が切れる事です。

 

 

 

 自己肯定感が、安全の上に成り立つ怒りはーー

 

   ☆感情を受け止めてから、行動を伝える

 

   ★怒ったけど、関係は安全である事を示す

 

   ☆怒った後に、距離を取らない

 

 

 ーー「その行動はだめ」と伝えながら「でも、あなたを嫌いになったわけではない」を同時に伝えているのです。



 良い叱りは、静かに残ります。

 悪い叱りは、恐怖だけを残します。


 

 

 

 

 ーー感情は、嵐に似ている。

 無理に止めようとすると、余計に荒れる。


 でも、誰かが灯りを消さずにいてくれると、人は、自分で戻ってこられるようになる。


 子どもに必要なのは、怒らない親ではない。

 子どもに必要なのは、感情の嵐の中でも、関係を切らない親であるーー。

 

 

 

 

  ー子どもの感情は嵐であり、親はそれを消す風ではなく、灯りを消さない港であれー

 



 子どもは、感情を上手く扱えません。だからーー

 
   ☆泣く

   ★怒る

   ☆混乱する


 ーーこれは「未熟だから」起こる自然な現象です。



 

 自己肯定感が、不安の上に成り立つ場合ーー

 

 

   ★子どもの感情=自分への否定

 

   ☆早く止めたくなる

 

   ★「怒らない」「泣かない」等、子どもの感情を否定する


 ーー感情そのものを、問題行動として扱ってしまいます。

 

 

 

 

 自己肯定感が、安全の上に成り立つ場合ーー

 

 

   ☆泣く・怒る等を表現方法として、みられる

 

   ★感情=問題行動として捉えない

 

   ☆子どもの言動に、自分が揺さぶられない

 

 

 ーーすると子どもは「感情を表現しても、見捨てられない」と、学んでいきます。





 ーー子育てとは、子どもを管理することではない。

 正しい子に、育てることでもない。


 泣いても、失敗しても、分かり合えなくても、戻ってこられる場所があると、静かに伝え続けること。


 そこで築かれた安心は、言葉より深く、次の世代の心に残っていくーー。


 

 



  ー戻ってこられる場所があるから、人は遠くまで自分を見つめに行くことができるー



 安全とは、甘やかしでも、放任でも、怒らない子育てでもありません。

 本当の安全とは「失敗しても、関係は切れない」という感覚です。


 人は、罰によって変わるのではありません。

 人は「戻ってこられる関係がある」時に、初めて変わっていく事が出来るのです。