物語に、人生が追いつく5ー今の自分を連れて、まだ見ぬ自分へー





 ーーそれでも、時々、退屈になる。

 何も、間違っていないのに。何も、足りなくないのに。



 心のどこかで、小さな声がする。

 もっと、知りたい。もっと、遠くへ行きたい。まだ見たことのない景色を、見つけたい。




 それは、今の自分が嫌いだからではない。

 今の人生が、足りないからでもない。



 ただ、この人生には、まだ続きが書けると、思っているからーー。









  ー「これで、いい」と思えた自分を連れて「まだ、これから」と思える場所まで行くー




 「もっと、先へ行きたい。」と思う事は、今の自分を、否定する事ではないーー。



   
   ★今の自分が、嫌いだから

   ☆今の場所が、嫌だから

   ★今の人生では、足りないから




 ーーだから、前へ進む。

 そういう時も、確かにあります。でも、いつもそうとは限りません。



 今の自分を、ちゃんと好きになれたからこそ「もう少し、遠くまで行ってみたい。」と、思うことも、あるーー。



   ☆今の、自分でいい

   ★でも、まだ知らない自分にも会いたい


 
 ーーこの2つは、矛盾しているようで、矛盾していないーー。




   ☆昨日までの自分を、否定しない

   ★今日の自分を、大切にする

   ☆それでも明日の自分に、期待する




 ーー人生とは、この繰り返しなのかもしれない。







 私は、最近「何者かに、なりたい。」という言葉を、違う意味で考えるようになりましたーー。



   
   ★新しい資格を、取りたい

   ☆会社を、大きくしたい

   ★まだ知らない舞台に、行きたい




 ーー勿論、そういう気持ちはあります。

 でもそれは、誰かに勝つ為ではない。誰かに、認めて貰う為でもない。



 たぶん私は、自分の人生を、自分で面白いものにしたいと、思っている。

 ただ、それだけなのかもしれない。









 ーー今日を、大切にする。

 でも、今日だけで、終わらせない。



 過去を抱えて、生きる。

 でも、過去に未来まで、決めさせない。



 何者でもない自分を、受け入れる。

 それでも、何者かになろうとする。





 矛盾していても、いい。

 私はきっと、矛盾したまま、生きていく。



 「これで、いい。」と思える今日と「でも、まだ」と思う明日。

 その2つを、何度も、何度も往復しながら、昨日より、少しだけ遠くへ行こうーー。








  ー今の自分を捨てて、明日へ行くのではない。今の自分を連れて、まだ見たことのない、自分に逢いに行くー




 人から見れば、小さな変化かも、しれませんーー。




   ☆1つ、新しい資格を取った

   ★1つ、新しい仕事を始めた

   ☆1つ、行った事のない場所に行った




 ーー昨日まで、知らなかった事を、1つ知った。

 それだけ。でも、その「それだけ」が、人生を少しずつ変えていく事を、知っている。






 大きな物語とは、いつも大きな出来事から、始まるわけではありませんーー。




    ☆たった1歩の、行動

    ★たった1つの、選択

    ☆たった1度の、失敗した後の挑戦




 ーーそのたった1歩、そのたった1つ、そのたった1度から、物語は始まるのです。

 






 人は、肩書きによって、変わるのではない。

 自分の中にある「まだ、知らない自分」を、少しずつ増やしていく事で、人は、変わっていく。



 怖いのは、その「まだ」が、少しずつ消えてしまう事ーー。



    ★もう、若くないから

    ☆家族が、いるから

    ★時間が、ないから



 ーー人は、人生を重ねるごとに、1つずつ理由をつけていく。





 勿論、人生には、出来ない事がある事も、知っているーー。



   ★守らなければ、ならないものがある

   ☆諦めなければ、ならないこともある



 ーーだから、何でも挑戦すればいい、という話ではありません。

 寧ろ「まだ」を持つ事で、苦しくなる事も、知っているーー。




    ★もっと、出来るはず

    ☆もっと、行けるはず

    ★もっと、成功できるはず




 ーーそうやって、今の自分を否定し続けるようになったら。

 「もっと」は、人を前へ進める力ではなく、人を追い詰める力になる。





 今の自分を嫌いになる為の「もっと」ではなく、今の自分を連れて行く為の「もっと」。

 今の自分を捨てる為ではなく、今の自分に続きを渡す為の「もっと」。



 それなら、まだ欲しがってもいいのかなと、思う。