繋げ3

 「研磨は、試合の勝敗に然程興味が無い。だから、その言葉は熱を持たない。可能か、不可能かの分析だけ。その研磨が可であると言った。この状況では、どんな励ましの言葉より頼もしいだろうな。」

 『ハイキュー』音駒高校監督猫又の言葉です。

 

 10月16日は、研磨の誕生日でした。

 「そもそもバレーが嫌いなら続けていない。翔陽みたいに完全能動的に好き100%でやってる奴は稀だろうけど、俺はたまたま続いているだけ。続ける理由は無いけど、止める理由も別にない。どっちでもないはふつうだよ。‥汗かくとか、息切れるとかは好きじゃないけど、レベル上げは嫌いじゃないし‥」

 勝敗に然程興味がなく、バレーを好きかと聞かれどっちでもないと答える研磨は『ハイキュー』の中では異質な存在であり、作品に立体感を持たせてくれます。

 しかし、最近多くの人が仕事をする理由や人と付き合う理由も、上記の研磨のような「続ける理由は無いけど、止める理由も別に無い。どっちでもないはふつうだよ。」ではないのかと感じています。

 「あーあのー山本クン。もっと肩の力とかを‥抜いたら良いんじゃない‥?」

 「‥お前みたいにかよ?簡単にやれっかよ。努力してきた事を発揮しようとして、どうやって簡単に力抜けんだ?‥いや、もうとにかく、根性が足りなかったんだ。俺には。」

 「根性とか大雑把なのじゃなく、もっと具体的な反省をした方が良いと思う。」

 「‥ボールばっか見過ぎた。相手の挑発に乗った。難しいボールを決めに行き過ぎた。」

 「‥わ、わかってんのに何で根性で片付けんの?」

 「そもそも練習中の努力と根性が足りなかったって事だろうがよ。」

 「‥やり過ぎの走り込みやウェイトトレーニングは、努力じゃなくて自己満足だよ。」

 「お前はどうだよ?追えるボール何本もあったよな?」

 「‥あったけど、疲れてたし‥繋いでも、どうせ相手のチャンスボールだったし。」

 「練習で気合い入れねえから、試合でもそうなんだろ。根性無しは、根性について語るな。」

 「根性根性うるさい。アバウトだよ。体力が1残るわけじゃあるまいし。」

 研磨と虎の会話です。

 気持ちしか指示を出す事が出来ない指導者には、是非『ハイキュー』を読んで頂きたいです。

 

 「虎にそう言われてから根性ってなんだろ?って考える。根性。漠然と嫌っていた言葉。近頃世間でも煙たがられがちであろうその言葉は、まるでキモチ次第でいつでも発揮できるもののような言われ方だ。でも、最近思う。根性って響きを好む人も嫌う人も、両方が思ってる以上に根性見せるって難易度高いんじゃないかなって。根性って多分最終奥義。精神と体力を鍛えてきた者が満を持して発動できるもの。おれには使えない必殺技。」

 好きなアニメキャラクターは数多くいますし『ハイキュー』で1番の推しは及川さんですが、自分と思考が似ており、同じ事を考えていると感じるキャラクターは中々いません。

 研磨の事は推しではありませんが、私にとっては思考が似ており、同じような事を考えていると感じる数少ないキャラクターです。

 バレーはやるより、観る方が好きという事も、私も研磨と同じです。

 私の場合サッカーですが、やるより、観る方が好きです。

 

 『ハイキュー』の中の異質な存在である研磨。

 妖怪でも、天才でも、サラブレッドでもない彼の活躍は、正しい思考を持つ事と、仲間と指導者に恵まれるという幸運が重なれば、高みで勝負が出来る事を証明してくれます。