私の中のEURO8

 

 「‥あの時、気付くべきだったんだ。あの日の父さんのサインに気付けていれば‥もっと父さんの話を聞いたり‥過去を探したりできてたら‥。」

 「俺がもっと父さんに何かしてあげられていたら‥六実や母さんも、あんなことにはならなかったんじゃないかって‥!でも結局、自分の怖さばっかりで何もできなかった‥俺はいつだって、自分のことばっかりで‥!」

 

 「長い。」

 「俺達、今水ん中だからさ。あんま時間かけたくねェの。」

 「嫌五は、いっつもそうだ!ドライでクールで!どん臭い俺の気持ちなんて、わかんないんだ!!」

 「そんなことないよ。俺は、兄ちゃんをちゃんとわかってる。どん臭いとこも、めっちゃかっこいいとこも。たとえ、兄ちゃんが覚えてなくても、俺が覚えてる。」

 

 

 「兄ちゃんの開花のきっかけは、俺だ。俺が一人任務で死にかけた時、駆けつけた兄ちゃんは覚醒した。俺を守るために。兄ちゃんは、忘れたいだろうから秘密にしてた。でも、俺にとっては忘れたくない大事な大事な思い出だ。」

 「‥嫌なことを忘れたり、好きな思い出にひたったり、それは悪いことじゃない。でもな、兄ちゃんの強いとこ。おもしろいとこ。やさしいとこ。」

 

 …嫌五の記憶が、俺の頭の中に流れ込んでくる!?…

 「兄ちゃんの頭ん中は、こんな真っ黒じゃねえ。ホントは、サイコーな思い出がいっぱいつまってんだ。兄ちゃんが思い出せなくても、俺が思い出させてやる。」

 『夜桜さんちの大作戦』夜桜辛三と夜桜嫌五の会話です。

夜桜さんちの大作戦 【第76話】 raw - mangakoma

 

 

 チャンピオンズ決勝、私が最も興奮したのは、ドルトムントサポーターとともに、クロップが歌っていたシーンでした。

 ‥ジダン、フィーゴ‥

 決勝の会場には、マドリーのレジェンドも集まっていました。

 

 私は、香川にもチャンピオンズ決勝に、ドルトムントレジェンドとして、会場に足を運ぶ図々しさがあっても良いと思ってしまいました。

 そうする事も、日本サッカー発展の1つに、繋がります。

 

 

 EURO2024が、開幕します。

 現在は、EURO前のテストという事で、ヨーロッパ各国が国際親善試合を行っています。

 

 2006年ワールドカップ、鄭大世は国歌を歌いながら、涙していました。

 00年代~前回EUROに至るまで、アッズーリの国歌斉唱では、ブッフォン・キエッリーニ・ボヌッチが味方を倒すのではないかと思う程身体を揺らし、イタリア国歌を叫んでいました。

 

 私は、試合と同じ、否、それ以上に、試合前の選手同士のやり取りや国歌斉唱、キャプテン同士の覇気比べを観る事が好きです。

 フットボールファンであれば、理解出来るかもしれませんが、最早「君が代」よりも、イタリア・ポルトガル・フランス・ブラジルの国歌の方が、私の身体に馴染んでいます。

 

 現在のヨーロッパ各国の選手の国歌斉唱には、かつてのアズーリを思い出させるような笑いと興奮を生む国歌斉唱がありません。

 親善試合をチェックしていく中で、私が良いと感じたのは、ロナウドが出場した時のポルトガルの国歌斉唱と国会斉唱中歌わずに笑っていたエムバぺでした。

 

 

 少年が青年となり、家族を持ち、1人の大人になっていく。

 彼らを10代の時から観てきたフットボールファンであれば、サッカー選手としてだけではなく、1人の人として成長する姿が観れた時、つい涙が零れてしまいます。

 

 デブライネが、代表100試合をセレブレーションで祝われた時、彼の妻と子ども達も一緒にパパをお祝いしているシーンを観ているだけで、涙が零れそうでした。

 常に不機嫌そうにプレーするデブライネが、子どもを愛し、サッカー選手としてではない1人のパパとして生きている一面を観れる事は、彼が有名になる以前、そして家族を持つ以前から観てきた側からしては、嬉しい気持ちとなります。

 

 ポルトガルVSアイルランドの試合での子どもとの手を繋いでの入場。

 ロナウドが手を繋いだのは、車椅子に乗る意思疎通をする事も困難な女の子でした。

 その女の子の車椅子を、ゆっくりと押し、そして、国歌斉唱の時にも彼女の手を握る姿は、彼を17歳の時から応援している私としては、感慨深いものでした。

 

 エムバぺは、子どもがいたら必ず、どの子ともハイタッチをします。

 パリを長年観てきたファンは、エムバぺのプレイは勿論、数年間その姿勢を保ち続けるエムバぺが好きでした。

 

 

 私は、EURO2024において、ノルウェーに注目をしようと考えていました。

 ハーランドという怪物がいるだけで、試合を観たくなってしまう事がフットボールの魅力であり『ブルーロック』の言葉通り、世界を変えるのはたった1人のストライカーです。

 さらに、今シーズン私が最も好きなボールタッチをしていたウーデゴールがゲームを作るノルウェーを注目する為、親善試合もチェックしていました。

 しかし、昨日気付いたのですが、ノルウェーはEURO2024の出場を逃していました。

 

 

 私は、ポルトガル・クロアチア・デンマークに注目をしています。

 そして、優勝予想は願いも込めて、ポルトガルにします。

 勿論、単純な戦力で言えば、フランス・イングランドが頭1つ抜けています。

 

 両チームとも、Bチームでも、ベスト8進出が出来る程の選手達を揃えています。

 しかし、そこで、フランス・イングランドを優勝予想しても、面白くありません。

 

 メッシは、世界一になる事で、彼の物語のエピローグを結びました。

 ロナウドも、ヨーロッパチャンピオンに再びなる事で、彼の物語のエピローグを結んでほしいです。

 

 

 2018年ワールドカップ、ベスト16ポルトガルVSウルグアイにおいて、ベルナルト・シルバ以外に、ボールを有効に動かす事が出来る選手が、ポルトガルにいませんでした。

 続く2020EURO、2022ワールドカップともに、ポルトガルは期待を裏切ってきました。

 

 しかし、ベルナルト・シルバは世界一のクラックにまで成長をし、彼以外にもボールを動かす事が出来る選手が複数存在します。

 そして、チームが勝利をする為に、必要となる1人で突破が出来る選手も、現在のポルトガルには2人います。

 レオンと、そして、サイドバックでありながら3トップの役割も出来る希少な選手であるヌーノ・メンデスです。

 

 個人的には、ダロートが国歌を大声で歌う姿が気に入っていますし、ベルナルト・シルバが10番をつけている姿、そして、彼がクロアチア戦キャプテンとなりモドリッチと握手をしているシーンに感動してしまいました。

 

 

 私は、10番がゲームを作るチームが好きです。

 クロアチアの選手は、皆、モドリッチを探します。

 モドリッチに敵が複数ついていても、彼にボールを託します。

 

 今シーズン、マドリーでは出場機会に恵まれない中、それでも僅かな出場時間でも彼にしか出来ないプレーを提供し続ける姿には、学ぶべき部分がたくさんありました。

 さらに、EUROの楽しみの1つに、サウジに旅立った選手達に「おかえり」と言える事です。

 どの代表チームも、前回EUROから中盤の構成は変わっています。

 しかし、クロアチアは、ブロゾビッチ・コバチッチ・モドリッチと変わらない3人です。

 イタリア推しとしては、ブロゾビッチに「おかえり」と言える事が嬉しいとともに、最早この3人の姿には、落ち着きすら感じてしまいます。

 これまでのクロアチアの好成績を支えてきた1人で突破が出来、得点も出来るペリシッチが、これまで通りの働きをしてくれる事が、クロアチアが快進撃をする事が出来るかの鍵になると思います。

 

 

 デンマークVSノルウェーの試合、デンマークの国歌斉唱の時に映ったベンチにいたエリクセン・ケアー・ポウルセンの姿を観て、デンマークも選手層が厚くなっている事を認識しました。

 EURO2020において、エリクセンが倒れるまで、デンマークは、この大会で最も完成度の高いフットボールを展開していました。

 そのエリクセンが、復帰して、再びEUROの舞台に立つ事は感慨深いです。

 

 私は、4-3-3の中盤の攻撃的な位置に立つ選手の1人が、守備力が高い事で、数的優位を保つ事が出来ると考えています。

 私は、サッリナポリ時代のアランからこの事を学びましたが、デンマーク代表のホイビアは、この役割をする事が出来ます。

 また、1人で突破が出来るダムス・ゴーアもいます。

 

 

 ようやく、WOWOWで放送される事が決まったEURO。

 個人的には、DAZNにおいて、北川さんの実況でアズーリ、西さんの実況でフランス、下田さんの実況でドイツを聴きたかったので、残念です。

 

 ワールドカップは、祭りです。

 EUROは、フットボールの質を追う事が出来ます。

 

 前回のアズーリ優勝のような、面白い物語を観たいものです。