サービスで埋めない。人生が動き続ける余白を奪わないケアマネジメント3

 

 

 

 サービスで、生活を完成させない事。

 

 人生が動き続ける余白を、奪わない事。

 

 

 

 これが、ケアマネジメントにおける現在の弊社のコンセプトです。

 

 

 

 

  …全国2位が何やねん。2位?3位やったっけ?どっちでもええわ。昨日の事や…

 

  …昨日は、もう消化した。たくさんの昨日は、もう筋肉になっとる…

 

 

思い出なんかいらん」 - 頑張った日々は「今」を一生懸命に ...

 

 

  …今日、何をする?…

 

 

 

  『ハイキュー』稲荷崎高校のコンセプトです。

 

 

 

 

 

 

  ♦余白は、迷いではない。生活を守るための専門性である

 

 

 

 まず、認識を変える所から。

 

 多職種の「決めて」は、3層構造となっており、さらに、表層と実態が異なります。

 

 

 

   ①表面:判断依頼→実態:不安処理依頼

 

   ②表面:役割移譲→実態:責任転嫁

 

   ③表面:迅速化要請→実態:現場防衛

 

 

 

 つまり、ケアマネは、判断を求められているというよりも、不安の引受先に指名されているのです。

 

 ここを誤認している人が、殆どです。

 

 その為、殆どのケアマネには、余白がないのです。

 

 

 

 

 

 

 ここから、対応の4原則を挙げていきます。

 

 

 

 

  原則①即答しないのは逃げではなく、専門性

 

 

  ー決めない時間も、ケアマネジメントであるー

 

 

 

 迫られると、人は、二択に陥ります。

 

 「決める」か「断る」か。

 

 

 しかし、第三の専門反応があります。

 

 それが「整理する」。

 

 

 ケアマネの専門性は、決断力ではありません。

 

 ケアマネの専門性は「生活構造の編集力」です。

 

 

 

 

 

  原則②不安と言葉を分離する

 

 

  ー言葉と不安を分けた瞬間、余白が生まれるー

 

 

 

 まず、大前提。

 

 多職種の発言の多くは、事実ではなく、その人の感情が翻訳された言葉です。

 

 

  「在宅は、危ないと思います。」

 

 

 一見、専門的判断に見えます。

 

 しかし、構造分解すると、違和感に気付きます。

 

 

 

   ★この人の転倒を見た経験がある?

 

   ☆異なるケースの夜間急変の記憶なのか?

 

   ★家族からのクレームが怖いからなのか?

 

 

 

 つまり、言葉=事実ではないのです。

 

 

 

 「危ない」は、感情語。「転倒週2回」は事象語。

 

 「無理」は感情語。「介護量増大」は事象語。

 

 「厳しい」は感情語。「夜間対応不可」は事象語。

 

 

  ※感情語:発言者の不安・恐れ・抵抗感等の感情が乗った言葉

 

  ※事象語:実際に起きている具体的な出来事・状態を示す言葉

 

 

 

 

 ケアマネジメントとは「危ない」という感情語を「転倒頻度」「夜間動線」等の事象語へ分離し、構造化する仕事です。

 

 言葉と不安を分離した瞬間「決めて」という即決圧力は消え、対策設計という余白が生まれます。

 

 

 

 

 

 

  原則③時間を交渉ではなく、設計する

 

 

  ー決断を延ばすのが余白ではない。試し、見て、修正する時間を設計することが余白であるー

 

 

 

 まず、定義から。

 

 

  交渉の時間=猶予

 

  設計の時間=支援プロセス

 

 

 殆どのケアマネが無意識にやっているのは、交渉です。

 

 

 

   ★少し待ってください

 

   ☆家族に確認します

 

   ★検討させてください

 

 

 

 これは、時間をお願いしている状態です。

 

 

 

 では、どうすればいいのか?

 

 

 時間を構造に組み込むのです。

 

 

 

   ☆試行期間の決定

 

   ★モニタリングでの評価

 

   ☆暫定プランの作成

 

 

 

 時間を、支援工程に変換するのです。

 

 

 

 

 多職種から「今日決めてください」と迫られた時、時間を交渉してはいけません。

 

 「少し待ってください」は時間のお願いであり、主導権は、相手にあります。

 

 

 

 ケアマネジメントにおける余白とは、時間を支援工程として設計する事。

 

 

  ー試行期間・モニタリング・暫定プランー

 

 

 試して、結果をみて、再判断するプロセスを組み込む事で、即決圧力は、合意形成に変わっていきます。

 

 

 時間は、頼むものではありません。

 

 時間は、組み込むものなのです。

 

 

 

 

 

  原則④責任を引き受けるのではなく、分散させる

 

 

  ー背負った瞬間に、余白は消える。分け合った瞬間に、余白は生まれるー

 

 

 

 分散とは、責任回避ではありません。

 

 分散とは、責任構造の適正配置の事です。

 

 

 多職種連携では、責任がケアマネに集中しやすい構造になっています。

 

 理由は、3つ。

 

 

 

   ①生活全体を扱う唯一の職種であるから

 

   ②プラン作成者バイアス

 

   ③調整役幻想

 

 

 

 ①医療→医療責任・介護→介護責任・ケアマネ→生活全体責任

 

 ケアマネは、生活全体を扱う為、最終受け皿になりやすいです。

 

 

 ②ケアプランに記載・サービス決定。

 

 ケアマネは、結果、決めた人=責任者とみられます。

 

 

 ③調整している=背負っている。

 

 ケアマネは、その人の生活を背負っている人とみられます。

 

 

 

 多職種連携の中で、ケアマネが責任を1人で背負ってはいけません。

 

 責任の分散とは、回避ではなく、構造設計です。

 

 

  ー医療判断は医師・機能評価はリハビリ・介助量は介護・生活の選択は本人ー

 

 

 それぞれの責任を可視化し、合意形成として束ねるのが、ケアマネジメント。

 

 主語を「私(ケアマネ)」ではなく「チーム」に変えた瞬間、判断の孤立が消えるだけではなく、本人主体の支援に余白が生まれます。