人は、自分が守られた形でしか他者を守れない14ー折れない心ではなく、帰ってこられる心をー




 

  ♦ここにいていい、から始まる人生

 

 

 

 多様性が当たり前の環境で育った子どもは「認められるために頑張る」のではなく「ここにいていい」から、人生を始める。

 

 そこで育つ自己肯定感は、褒められた時だけ育つものでも、否定された時に壊れるものでもない。

 

 

 違いを恐れる事も、誰かと比べる事も、自分を守るために誰かを下げる必要もない。

 

 これが多様性が当たり前の環境の中で育つ「質の違う自己肯定感」。

 

 

 これから綴るのは、そんな物語。

 

 

 




 ーー人生は、認められることから、始めなくていい。

 勝つことからでも、成功することからでもない。



 もっと、静かなところから、始めればいい。

 「ここに、いていい。」



 その言葉を心の奥に持っている子どもは、世界に出ていける。

 嫌われても、自分を嫌いにならないから。負けても、自分を見捨てないから。違っていても、自分を隠さないくていいから。


 そして、誰かと違う人を、傷つける必要など、ないからーー。


 

 

 

 

 

  ー親が与える安心とは、答えではない。答えのない世界を、一緒に考えてくれる人がいるという安心だー

 



 同じような人ばかりがいる環境では、世界を予測しやすいです。

 けれど、多様性のある環境ではーー



    ☆言葉が、違う

    ★見た目が、違う

    ☆普通が、違う


 ーー子どもは、その違いに出逢いながら、成長していく。




 だからこそ、親の役割も変わります。

 ただ、子どもを守るだけではない。世界を、一緒に読み解く人になるーー。



  ☆「どうして、あの子はそう言ったんだろうね?」

  ★「あなたは、どう感じた?」

  ☆「ママはこう思うけど、あなたはどう思う?」



 ーーそんな会話が、子どもに「世界は、わからない。でも、わからない事を一緒に考えてくれる人がいる。」という、安心を作ります。






 ボウルヴィーの「愛着理論」にあるように、子どもは、安全基地から外の世界を探索し、不安になれば基地に戻り、また探索へ向かいます。


 愛着とは、離さない事ではありません。

 愛着とは、安心して離れられる事でもあるのです。


 だから愛着の質は、抱きしめられた回数だけではなく、送り出した回数と、迎え入れた深さにも、表れます。







 ーー自立とは、親から離れることではないのかもしれない。


 親からもらった「自分を見捨てない声」を、自分の中に持って、歩き出すこと。

 それが、自立なのかもしれない。



 自分の周りの人全員が、自分の味方ではないと感じる日が来たとしても、最後の1人だけは、自分の味方でいられるように。

 その最後の1人が、自分自身であるようにーー。







  ー世界中が自分を見失っても、自分だけは自分を見失わないー



 多様性のある環境にいれば、子どもは、自動的に強くなるわけではありません。

 寧ろ、同じような人ばかりの環境にいるよりも「世界は、自分の思い通りにはならない。」という事を、知ります。


 ただ、その中で「思い通りにならない世界でも、自分はここにいていい。」という感覚を、育てます。

 ここが、大きい。


 折れない心を、育てるのではありません。人は、必ずーー。



    ☆傷つく

    ★失敗する

    ☆心が、折れる日もある



 ーーだから必要なのは、折れない心ではなく、折れた時に帰ってこられる心。

 そして、帰ってきた自分を、ちゃんと迎えてあげられる心。




 


  ー愛着とは「ママは、私を理解してくれている。」という安心だけではない。「ママは、私を理解しようとしてくれている。」と信じられることであるー



 理解されているよりも、深い所。


 私は、これを「メタ認知型愛着」と、呼んでいます。

 これは、既存の愛着スタイルの分類ではありません。私が、この先の話を進める為に、置いている言葉です。


 それは「この人は、自分の感情や考え、背景を理解しようとしてくれている。」と、子ども自身が感じられる関係の事。




 親は、子どもの事を完全に理解する事等、出来ません。だからーー。


    ☆聞く
 
    ★待つ

    ☆考える



 ーーそして、問い直す。その姿を、子どもが知っている。だからーー。



    ☆「ママは、わからないまま、決めつけない。」

    ★「パパは、自分を、わかろうとしてくれている。」



 ーーという信頼が、生まれるのです。


 

 

 

 

 

 

 

  …こいつら1プレーごとに上手くなっていくの何だよ‥!…

 

  「何~?」「ガブリエルとジーノが観光客にやられてる。」

 

 

  「及川さん!」

 

  「えっ」

 

  「チャレンジャーッ!!!」

 

 

パリオリンピック2024 日本チームの "取るに足らないプライド" はどうだい ...見事だと思う

 

 

 

 

  …及川さん(スパイカー)の位置・ブロッカーの位置・風・高すぎない・離しすぎない…

 

  「チャチャレンジャアアアッ」

 

  …いいじゃん!…

 

 

   『ハイキュー』及川徹と日向の物語です。






  ー俺達の強さは、ひとつなんかじゃないー



 私は『ハイキュー』の、この場面が、好きです。

 何故なら「強いから挑戦できる」のではなく「挑戦するから、強くなる」事が、描かれているからです。


 子どもも、同じではないでしょうか?


 

 

 

 

 


  ー親は、子どもの道を照らすのではない。帰り道を忘れないように、小さな灯りを残しておくー



 親は、子どもにーー


    ☆自信を、持ってほしい

    ★失敗を、恐れないでほしい

    ☆自分らしく、生きてほしい


 ーーそう願います。



 でも、その前に、伝えておきたい事があります。あなたは、何者かになる前から、ここにいていいーー。



   ☆誰かに勝たなくても、ここにいていい

   ★失敗しても、ここにいていい

   ☆泣いても、迷っても、ここにいていい



 ーー認められる為に、頑張る人生ではない。ここにいていいから、世界へ出ていく人生。




 そして、疲れたら帰ってくる。

 「行っておいで。」と「おかえり。」


 その往復の中で、子どもは少しずつ、自分の人生を歩き始めます。



 だから、子どもに与えたいのは、折れない心ではありません。

 折れても、自分を見捨てない心。


 そして、どんな世界に出て行っても、心の片隅に「帰ってもいい。」と、思える灯りがある人生。

 「行っておいで。」その灯りは、消さないでおくから。