人生が変わる前、何かが離れていくー失ったものの意味は、その瞬間にはわからないー





 ーー芽が出る前の種は、土の中で1度、形を失う。

 昨日までの形を壊さなければ、新しい形にはなれない。



 だからもし、最近何かを失ったのなら。何かが上手くいかなくなったのなら。

 すぐに「悪いこと」と、決めつけなくていい。



 それは、人生があなたを、後ろに引っ張っているのではない。

 次の景色へ進むために、今のあなたには必要のないものを、静かに降ろしているのかもしれない。



 人生には、上がる前に、少し沈む時間がある。

 飛ぶ前には、1度身体を低くするように。



 だから、今目の前にあるマイナスを見て「失った。」と嘆くのではなく「何を置いていけば、次の景色へ行けるのだろう。」と、考えてみる。

 きっと、その問いの先に、まだ見たことのない景色があるーー。




 



  ー新しい景色を見るためには、これまでの景色を全て持っていくことはできないー



 人生を振り返ると、不思議な事に、気づきます。

 人生の景色が変わる少し前、何故か決まって、何かが減り、何かが離れていくーー。




   ☆手元に残るお金が、少しずつ減っていく

   ★思いもしなかった出費が、次々と現れる




 ーーそして、これまで追い風だったものが、向かい風に変わっている。

 人間関係も、変わります。これまで、普通に付き合っていた人達とーー。




   ☆少しずつ、話が合わなくなる

   ★微妙な、距離ができてくる




 ーー1つ1つを見れば、ただの悪い出来事です。

 だから、その瞬間は「なぜ、こんな事が起こるのだろう?」と、思います。





 けれど、後から振り返ると、それが次の景色を見る為の時間だったと、思える。

 人は、何かを得る事で、成長する。


 けれど、本当は、それだけではない。

 人は、何かを手放す事によっても、成長するーー。




  ☆今まで必要だったものが、必要なくなる

  ★今まで心地良かった人間関係が、心地良くなくなる

  ☆今まで正しいと思っていた考え方に、違和感を覚える




 ーー次の景色を見る為には「今までの、自分」を、そのまま持っていく事は出来ない。

 次の景色を見る為には、荷物を入れ替えなければならないのです。








 ーー何も失わずに、何も変わらずに、人生だけが大きく変わることは、ない。

 だから、私は人生のマイナスを、少しだけ怖がらなくなった。



 減ったものだけではなく、その先で何が始まるのか。

 そちらを、見るようになった。



 失った直後には、その意味なんて、わからない。

 ただ、減っていくものを見て「これまで積み上げてきたものが、崩れていく。」と、感じる。



 けれど人生には、失ったからこそ、出逢える景色がある。

 

 だからあの日のマイナスを、今日の自分だけで判断しなくていい。

 その出来事の答えは、まだ先の人生に、置かれているーー。







  ー何かが離れて行った場所から、次の景色が始まることがあるー

 

 だから、その途中で、1度減るタイミングがあるーー。



   ☆お金が、減る

   ★人間関係が、減る

   ☆安心できる場所が、減る



 ーーそして、時には自分自身の「これまでの、正しさ」まで、失ってしまう事があります。

 でも、それは後退ではありません。



 人生が動き出す時、増えるものより先に、離れていくものがあります。





 勿論、全ての損失を「これは、成長の為だ。」と、解釈する必要はありませんーー。



   ☆避けられる損失は、避ける

   ★大切な人間関係まで、無理に切る必要もない



 ーーそれでも「最近、なぜか色々な事が上手くいかない。」という時期が来たのなら、それは次の景色を見る為のチャンスなのかもしれない。




 若しかすると、自分が落ちているのではなく、今までの自分では次の場所へ進めなくなっているだけなのかもしれません。

 

 人生には、景色が変わる前に、1度足を止める時間があります。



 その時、下ばかりを見ていると「失った。」としか、思えません。

 少しだけ、顔を上げてみて。

 その先には、今までとは違う景色が、見えているかもしれないから。





 人生が動き始める時、なぜか先に、何かが離れていく。


 それは人生が、あなたから何かを、奪っているのではない。

 次の景色を見る為には、今までの景色を全て持っていく事は、出来ないからなのかもしれない。