同じ40年を、同じ重さで測れるのか3ー守るものを抱えたまま、それでも自分の人生をー

 


 ーー人生は、最初から道が、決まっているわけではない。

 歩いた道が、振り返ったときに、道になっている。



 だから、まだ知らない景色を、恐れだけで、閉ざしたくない。

 いつか、ずっと遠くまで来た自分が、後ろを振り返った時。



 そこには、守ってきたものと、踏み出してきた1歩が、きっと一緒に残っているーー。






 

  ー今の人生を、壊したいのではない。ただ、この人生には続きがあると、確かめたいー



 私は、時々思う。

 人が挑戦したくなるのは、成功したいからだけではないのではないか、と。


 若しかすると、その奥には「まだ自分の知らない、自分が残っている。」という、感覚があるのかもしれないーー。



  ☆毎日を、普通に生きている

  ★仕事をして、家族と過ごして、毎日を守っている

  ☆昨日と同じように今日が来て、今日と同じように明日がくる



 ーーそれは、決して悪い事ではない。寧ろ、平穏な毎日程、失って初めて、その価値に気づくという事も、知っている。



 けれど、1度でも挑戦を知ってしまった人は、平穏の中にいても、時々、自分に問いかけてしまいます。

 「このままで、いいのだろうか?」とーー。



   ☆今の生活が、不幸だからではない

   ★今の人生が、間違っているわけではない



 ーーただ、1度挑戦する事を知ってしまった人は「まだ、ここが自分の限界ではない。」と、そんな思いが心のどこかに残っていますーー。



   ☆まだ、試していないこと

   ★まだ、知らない自分

   ☆まだ、届くかもしれない場所


 ーーそれは、とても厄介な感覚です。



 何故なら、それは「今が嫌だ。」という、不満ではないからですーー。



   ☆今が、幸せでもやってくる

   ★今に、満足していても消えない



 ーー大切なものを手に入れても、尚、心の奥に残る。

 だから、再び挑戦したくなる。否、挑戦せざるを得なくなる。



 今の人生を、壊したいわけではありません。

 ただ「この人生には、まだ続きがあるのではないか。」と、確かめたくなる。







 

 ーー守るものを抱えたまま、夢を手放さない。

 家族を想いながらも、自分の人生も生きていく。



 その歩みは、若い頃のように、速くはないのかもしれない。

 けれど、1歩の重みを知った人にしか、見えない景色がある。



 いつか振り返った時「正しかったか、どうか」ではなく「自分で選び、自分の足で歩いてきた。」

 そう思えたなら、きっとその1歩が、自分だけの人生を作っていく。



 守るものが、ある。

 それでも、進みたい。


 その矛盾を抱えたまま、今日も、自分の足で、自分の人生を歩いていくーー。






 

  ー大切なものを守りながら、それでも自分の人生を諦めない。その生き方こそが、人生を自分のものにしていくー


 そして、年齢を重ねる程、その気持ちとの向き合い方は、複雑になります。若い頃ならーー


   ☆失敗しても、やり直す時間がある

   ★何度でも、方向を変えられる


 ーーけれど、年齢を重ねる程、失った時間は、戻ってこない事を、知ります。



 だからこそ、立ち止まって考える時間が、増える。

 守りたいものが増え、背負うものも増えていく。


 昔のように、自分の気持ちだけで、道を選ぶ事は出来なくなります。


 
 でも同時に「いつか、やろう。」のいつかは、永遠に訪れない事も、知ります。



 若い頃には「まだ時間が、ある。」と、思っていました。

 けれど、本当は違っていたのかもしれない。


 時間があるから、挑戦するのではない。

 時間が有限だからこそ、何に時間を使うのかを、自分で決めなければならない。

 人は、人生の途中で、守るべきものが出来ますーー。



   ☆愛する人が、できる

   ★子どもが、生まれる



 ーー責任が、生まれる。自分1人の未来だけを考えて、道を選ぶ事は出来なくなっていきます。

 だから、昔のように、自由に走る事は出来なくなる。



 ただ、自由を失ったわけではないとも、思う。

 守るものが増えたからこそ、どこへ進むのかを、以前より真剣に選ぶようになっただけなのだ、と。




 だから、私はーー


  ☆守る事と、諦める事を、同じにしたくない

  ★安定する事と、止まる事を、同じにしたくない

  ☆責任を持つ事と、夢を捨てる事も、同じにしたくない



 ーー守りながら、進めばいい。立ち止まりながら、考えればいい。怖くなったら、戻ればいい。

 そして、また歩き出せばいい。



 きっと人生には「ここまでで、十分だ。」と思う場所と、「まだ行ってみたい。」と思う場所が、何度も訪れる。

 その度に、自分で決めればいい。


 どちらを選んでも、人生は続いていく。

 だから、正解を探し続ける必要なんてない。否、正解なんて、そもそもない。


 迷いながらで、いい。立ち止まって、いい。何度でも、選び直していい。

 ただ、自分の人生を、誰かの正解に預けない事。



 人生には、まだ知らない自分がいます。

 まだ、見た事のない景色が、あります。


 知らない自分に出逢う道も、見た事のない景色に出逢う道も、いつだって今日の小さな一歩から始まります。