失敗を、見せる子育て3ー完璧な親ではなく、諦めない大人でありたいー






 ーーねえ。

 失敗しない私だけを、あなたに見せていたら。

 あなたは、失敗した自分を、どこへ連れて行けばいいのだろう?




 上手く、出来なかった日。誰にも言えなかった、間違い。自分の弱さが、嫌になった時。

 あなたは、誰を見て、もう1度自分を信じればいいのだろう?




 だから私は、失敗した自分を、あなたに見せる。

 間違えた時に「ごめんね。」と、言うこと。




 わからない時に「教えて。」と、頼むこと。

 上手くいかなかった時に、もう1度、考えてみること。




 失敗した私も、あなたの知っている私であること。

 それを、あなたに知ってほしいーー。







  ーあなたに見せたいのは、失敗しない私ではない。あなたに見せたいのは、失敗しても、自分を見捨てなかった私ー




 挑戦した事を、後悔する日がきたら。

 あなたは、あの日の自分を、間違っていたと思うだろうかーー?



   ★あれだけ、悩んだのに

   ☆あれだけ、考えたのに

   ★あれだけ、精一杯やったのに


 
 ーー思い描いた場所には、届かなかった。誰かに、認めて貰う事も出来なかった。

 寧ろ、挑戦する前より、自分の未熟さを知る事になった。





 そんな時、人は結果だけでなく、挑戦した自分まで、否定したくなるーー。


 
  ★あの時、やめておけばよかった

  ☆自分には、始めから無理だった

  ★最初から、向いていなかった



 ーーけれど、本当にそうなのだろうか?





 挑戦する前の自分には、見えていなかったものがある。

 出来ると思っていたものが、出来なかった。

 自分には足りない事がある事を、知った。



 それは、挑戦しなければ、知らずに済んだ事なのかもしれない。

 それは、知らなければ、傷つかずに済んだ事なのかもしれない。



 それでも、挑戦せずに、知らなかった自分に戻る事が、本当に幸せなのだろうか?






 私は、あなたに失敗を恐れない人に、なってほしいわけではないーー。



  ★怖いものは、怖いままでいい

  ☆自信がない時は、自信がないと言っていい

  ★時には、立ち止まってもいい



 ーーただ、怖かった自分を、弱い自分だと思わないでほしい。

 挑戦出来なかった日があったとしても、その自分まで嫌いにならないでほしい。






 人は、いつだって、思い通りに生きられるわけではない。



 自分で選んだつもりでも、選べなかった事がある。

 挑戦したくても、守らなければならない事がある。

 前に進む事だけが、正しいわけでもない。




 だからこそ、私は、あなたに伝えたい。



 挑戦する事も、立ち止まる事も、自分で考えて、選んでほしい。

 それは、誰かに褒められる為でも、誰かに認められる為でもない。


 誰かの正しさの中で、自分の人生を失わない為に。








 ーーねえ。

 私も、あなたに背中を見せるために、まだ知らない自分へ歩いていこうと思う。



 何者にも、なれなかったとしても。

 何者かになろうとした自分まで、なかったことにはしたくないーー。






  
  ーいつかあなたが思い出す私が、成功した私でなくていい。ただ、自分の人生を諦めなかった私であってほしいー



 そして、私自身も。

 あなたに、挑戦する事の大切さを伝えながら、私は何度、挑戦する理由を探してきただろうーー?



  ★失敗した時に、失う事を恐れて

  ☆出来ない自分を、誰かに知られる事を恐れて



 ーーいつの間にか、挑戦しない理由を、最もらしい言葉で飾ってはいないだろうか?





 経験が、あるから。立場が、あるから。

 守らなければならないものが、あるから。


 それらは、確かに、大切な事だ。

 けれど、それらを理由に、まだ知らない自分に出逢う事を諦めてしまったら、私の生き方は、あなたに何を伝えられるだろう?






 あなたに、人生の正解を渡す事は出来ない。

 あなたが歩く道を、私が先回りして、全てを決めてしまう事も出来ない。

 あなたが傷ついた時、その痛みを代わってあげる事も出来ない。



 それでも、1つだけ。

 あなたが、自分の人生で迷った時に、思い出せる人でありたい。




 失敗した私も、間違った私も、悩んだ私も。

 その全てが、あなたの知っている私であった事を、いつか思い出してほしい。







 いつかあなたが、自分の人生を振り返った時。


 成功した事だけではなく、失敗した事も。

 上手くいった日だけではなく、上手くいかなかった日も。


 その全てを、自分の人生だったと、思えるようになってほしい。





 私も、あなたの前で、そういう人でありたい。



 あなたに、何でも出来る人だと、思われたいのではない。

 何が正しいのかを、知っている人だと、思われたいのでもない。


 自分の未熟さを知りながら、それでも、まだ自分の可能性を諦めていない私でありたい。



 あなたが知っている私は、いつでも自分の人生を諦めていない人だった、と。

 いつか、思い出してほしい。