「春は夜桜。夏には星。秋には満月。冬には雪。それで十分酒は美味い。」
「それでも不味いんなら、それは自分自身の何かが病んでいる証拠だ。」
『るろうに剣心』比古清十郎の言葉です。
♦人は皆、土の中にいる。そこから出る者だけが、歴史になる
二十四節季において、3月5日~3月19日頃までを「啓蟄(けいちつ)」と呼びます。
本日より、3番目の春の季節である「啓蟄」を迎えます。
☆啓:冬ごもりをしていた虫
★蟄:地中から出てくる
麗らかな春の陽気に誘われて、冬ごもりをしていた虫達が目覚め、地中から出てきて、活動を始める時期が「啓蟄」です。
♦桜は人の心に残り、桃は人の暮らしを支える
「桃花水」とは、桃の花が咲く3月頃、雪解けにより、流れる水の事を指します。
桃の花は、桜の開花時期とほぼ同じで、3月中頃から咲き始めます。
ーー桃の花が咲いた。
春が来たのではない。
娘の未来が、また一歩遠くへ進んだのだ。
父はただ、その花が長く咲くことを願うーー。
ー守れる時間は、短い。だから、願いは長くなるー
「雨水」の終わりの頃には「桃の節句(ひな祭り)」があります。
「桃の節句」は、女の子の健康と幸せを願う、日本の伝統行事です。
桃の木には「魔除け」の効果があると信仰されてきました。
中国では、桃の木は縁起が良く、不幸や邪気を祓う効果があると言い伝えられています。
また、桃の種は、女性の血流を改善させる漢方薬として、現在でも重宝されています。
ー花の時は、誰も恐れない。だが、実った時、天下がその価値を知るー
「桃」の果実を「天下無敵」に比喩した言葉があります。
★女性のような姿をした桃が、悪魔を追い払うと信じられてきた
☆伊邪那岐命(イザナギノミコト)が、黄泉の国から逃げる時、桃の実を3つ投げて鬼を退治した
★桃から生まれた桃太郎が、鬼を退治する
西洋においても、日本においても、上記のような逸話が語り継がれ、桃には「天下無敵」の意味が込められてきました。
「天下無敵」「性のシンボル」「長寿のシンボル」という最強の果実である桃に習った「桃の節句」が終わると、桃の花が開花を始めます。
☆薄桃色の花を咲かせる

ー桃は、ただの果実ではない。桃とは、人が長く願い続けた希望の形であるー
最強の果実である桃の歴史は古く、中国では2500年程前から栽培されており、花や葉・枝には邪気を払う効果があると信じられてきました。
1922年:ドイツから持ち帰られた3本の苗から、現在の「日本一の桃源郷」に花桃が植えられる
1948年:「はなもも街道」が誕生
♦彼岸とは、過去と未来が静かに手を繋ぐ日である
「春のお彼岸」は「春分」を中心として、前後3日間を指します。
2026年においては、3月17日~3月23日までの7日間です。
「春分の日」は、昼と夜の長さが、同じになる日です。
古来の人は、これを「この世とあの世の距離が、最も近くなる日」と考えました。
「春分の日」と「秋分の日」は「此岸(しがん)」と「彼岸(ひがん)」が、最も近づく時とされています。
☆此岸:この世
★彼岸:あの世
この事から、故人や先祖が、極楽浄土で過ごしてほしいという願いを込めて「春分の日」は、供養をするのに適した時期とされてきました。
ーぼたもちは丸い。それは、家族の心が角ばらないようにという願いー
ぼたもちの習慣には、日本人の特徴が、深く現れています。
☆祖先を敬う
★季節を感じる
☆食べ物を祈りにする
これらの感覚は、日本人に特有の感覚です。
日本では「食べることが、神や祖先との繋がりを作る行為」なのです。
☆ぼたもち
★おはぎ
「ぼたもち」と「おはぎ」は、小豆(あずき)と餅で作られた同じ和菓子です。
牡丹の咲く春に作られた物を「ぼたもち」萩の咲く秋に作られた物を「おはぎ」と呼びます。
☆邪気を払う
★魔除け
☆清め
小豆には、古より、上記のような意味があるとされてきました。
つまり、ぼたもちは「祖先に供えると同時に、家族を守る食べ物」という意味が込められているのです。
小豆は、大豆や落花生など脂質が中心の豆と違い「食物繊維」と「糖質」で構成される「炭水化物」が主体の豆です。
「タンパク質」も豊富で「ビタミンB群」や「ミネラル」も含みます。
小豆は、低脂質・高タンパクで食物繊維の豊富な健康食品なのです。
故人や先祖の供養とともに、ぼたもちを食べ、脳と心と身体に、栄養を注入していきましょう。